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女子フィギュアスケートと相撲でどっちが強いと言われても…

 毎日新聞の主張というのは、私には理解不能のものが多い…。

○社説:視点 安倍政権と自助 頑張れない人どうする
 http://mainichi.jp/opinion/news/20130222k0000m070114000c.html

 “「頑張る人が報われる社会にする」と安倍晋三首相は言う。自助・自立が
  自民党の社会保障政策の核だ。頑張れない人はどうするのだと言いたいと
  ころだが、高齢化と人口減少を考えると、財源なしに甘い政策ばかり並べ
  る時代ではないとも思う。”

 “「ブーツォルグ」という高齢者の地域ケアを担う非営利団体がオランダで
  注目されている。看護師を中心に最大12人の小さなチームが各地に点在
  して町で暮らす高齢者を支えている。一人の看護師が一人の高齢者のアセ
  スメントから介護計画の作成、直接介護まで行う。財政や職員採用、教育
  も各チームに任されている。組織の拡大とともに分業が進んで職員が歯車
  化するよりも、個々の看護師が権限と責任を持って自律的に動くことが仕
  事へのモチベーションを高めるというのだ。”

 “実は、日本でも似た活動は見られる。財政破綻で知られる北海道夕張市な
  どでも地域の人々が参加する在宅医療・ケアの輪が広がっている。どの先
  進国も財政難の中で高齢化に直面しており、目指すべきものは共通してい
  る。規制や既存組織の壁がないところでは理想が実現しやすいということ
  ではないか。

  壁をなくす…政治の役割はこのあたりにあると思う。”


はぁああ?

 マジでこの文章の意味がわかりません。題名や全体のトーンからすると、「頑張れない人は手助けする必要がある」と主張していると思いますが、「頑張れない人はどうするのだと言いたいところだが、高齢化と人口減少を考えると、財源なしに甘い政策ばかり並べる時代ではないとも思う」…じゃあ、「頑張れない人はほっとけ」と主張するってことはないでしょうから、「増税しろ」とでも主張するのかと思いきや、「地域の人々が参加する在宅医療・ケアの輪が広がっている」…つまり毎日新聞の主張は「(高齢化への対応は)ボランティアに頼りましょう」ってことで、そもそも「困っている人を無償で助けちゃ行けない」なんてな規制・壁はないし、その壁を崩すとは?

 むしろ、「ボランティアで活動を」ってのは聞こえは良いけれど、要は「無償で労働しろ」という主張と一緒で、そうじゃないとすれば、政府が補助金を出すなどの必要があり、TPPなどからすれば「非関税障壁」という崩すべき壁なんですけれどね。一体、政府に壁を作れと言っているのか、それとも崩せと言っているのか…。

 まぁ、ここで毎日新聞が言いたいのは、詳細は良くわからないけれど「何でもかんでも規制緩和!」ってことでしょうが、規制緩和を主張する人が何を期待しているかと言えば、これはそうすることである分野のプレーヤーが増え、競争を通して生産性が高まるってことでしょう。ただ、競争を通して生産性が高まる、ってのは、裏を返すと、生産性の低いプレーヤーは淘汰されるってことです。

 問題はここ。

 何度もいいますけれど、世の中には競争を通じて生産性を高めた方が良い分野と悪い分野があります。その悪い分野とは、例えば、光熱水のような生活インフラ。どう考えたって、人がいるところよりも人がいないところの方が使用量が少ない=儲けが少ないから、投資(敷設するインフラ)に対するリターンが低くなる。もし、効率性だけを追求するのであれば、過疎地域には光熱水のインフラは提供しないってのが営利目的の企業にとっては正解。しかし、現実には多くの人がそれじゃあ困るから、こういった事業は完全民営会社がやるよりも政府が対応した方が良い、と思います。

 このことは、農業や医療なんかも同じこと。つまり、大抵の産業は効率が最優先されても良いとは思いますが、その効率ってのは「金儲け」のための効率性。安全や安心と言う価値観とは別の価値観です。なぜかと言えば、安全や安心と言うのは、ほとんどの場合、コストだから。例えば、飛行機の部品の精度は通常の製品の何倍も高い。ってのは、万一のことがあると人命に関わるから。でも、その分、コストはかかります

 まぁ、「金儲け」と「安全や安心」を同じ土俵で議論すべきか否か、というのはおそらく個々人の考え方で異なると思いますが、個人的には同じ土俵で議論すべきではないと思います。
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TPPに関しての安倍首相の発言

日米首脳会談後の安倍首相による記者会見について、新聞各社が「TPPに参加表明へ」と報道しています。


○朝日新聞 首相、TPP交渉参加表明へ 関税の聖域、日米確認
 http://www.asahi.com/politics/update/0223/TKY201302230071.html

○毎日新聞 安倍首相:TPP交渉参加表明へ 全関税撤廃求めず確認
 http://mainichi.jp/select/news/m20130223k0000e010169000c.html

○読売新聞 TPP「一定の農産品例外」、3月にも参加表明
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130223-OYT1T00516.htm?from=ylist

○産経新聞 日本、TPP交渉参加へ 首相近く表明 「例外」言及の日米声明受け
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130223/plc13022322460017-n1.htm

○日経新聞 TPP交渉参加6月にも決定 首相、週内表明めざす
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2302J_T20C13A2MM8000/?dg=1

○しんぶん赤旗 TPP交渉参加へ踏み出す
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-02-24/2013022401_01_0.html


この会見、私も見ていましたが、正直言って「まぁ、マスコミは『参加表明』と書くだろうなぁ」とは思っていましたけれど、案の定というか…

会見の文字起こしを探したところ、こちらのブログ http://ameblo.jp/charocharo01/entry-11477271048.htm にありましたので、抜粋しますと、

“日本記者
「NHKの原と申します。宜しくお願い致します。
 TPPについてまず伺います。
 
 聖域なき関税撤廃が前提ではないと聞いてきたというお話でしたけども、国内では反対論が根強くありますが今後どのように国内では 歩を進めてゆくお考えなのでしょうか?

 また、判断する時期についてはどのようにお考えでしょうか?」


安倍総理
「今般の日米首脳会談においてはTPPの意義やそれぞれの国内事情について、時間をかけてじっくりと議論を致しました。

 私からは、先の衆議院選挙で聖域なき関税撤廃を前提とする限り、TPP交渉参加に反対するという公約を掲げ、また自民党はそれ以外にも5つの判断基準を示し、政権に復帰をした、のことを大統領に説明を致しました。国民との約束は極めて重要であると考えているというお話をしたわけであります

 そのうえで日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品といった、ニ国間貿易上のセンシビティーが両国にある事、最終的な結果は交渉の中で決まってゆくものであり、TPP交渉参加に先立って、一方的にすべての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められていない事も今回の会談でオバマ大統領との間で確認をしたわけでありまして、そのような大統領との議論を踏まえ、私は聖域なき関税撤廃を前提ではない認識に立ちました。

 そして今後ですね、参加するかどうか、と言う事についてはまずはこの日米首脳会談の結果を党に報告を致します。25日は役員会がございますので、そこで説明をし、また友党である公明党にも説明を致します。

 そしてその上において、交渉参加するかどうか、についてこれは政府の専権事項として、政府に対して一任をしていただく、そう言う事をお願いしていきたいと思っております。

 その上において判断をしていく考えであります。
 
 あと時期についてはですね、なるべく早い段階で決断したいと思っております。」”


自民党は、TPP交渉参加の判断基準を明確にしており、それは6項目からなります。「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、交渉参加に反対する。」というのが有名ですが、実はこれは、その判断基準の一つにしかすぎません

○TPPについての考え方
 http://www.jimin.jp/activity/colum/116025.html

“TPP交渉参加の判断基準
 1.政府が、「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。
 2.自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。
 3.国民皆保険制度を守る。
 4.食の安全安心の基準を守る。
 5.国の主権を損なうようなISD条項(注)は合意しない。
 6.政府調達・金融サービス等は、わが国の特性を踏まえる。”

今回の記者会見では、このうちの1について、オバマ大統領に確認が取れたこと、および、2~6もクリアしないと、日本国民との約束を破ることになることを伝えた、ということであって、また、安倍首相は、交渉参加への決断とは一言も言っておらず、「参加するか参加しないのか」の決断と言っているにすぎません

 まぁ、日本のマスコミは基本的にTPP推進派ですから、そのあたりを理解しながら「外堀を埋める」つもりでこのような論調になったのか、それとも単純に自分に都合のよいように解釈したのかのいずれかでしょうね。

 ただ、個人的に気になっていたのは、日米首脳会談が近づくにつれて、米国が「アベノミクスを歓迎する・評価する」発言が増えていたこと

○大胆な構造改革に期待=アベノミクスに前向き評価-WTO対日審査
 http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2013022200154

○アベノミクス支援を表明 IMF筆頭副専務理事、財務相と会談
 http://www.sankeibiz.jp/macro/news/130207/mca1302070502000-n1.htm

○米高官がアベノミクス支持、円安加速で94円台半ば
 http://www.nikkei.com/markets/kawase/summary.aspx?g=DGXNASFL1208F_12022013000000

「アベノミクスを支援してやる代わりに、TPPに参加しろ」ってな圧力がなきゃ良いなぁと思っている次第。

ぐろーばる企業

 韓国経済は、しばしば「日本よりも国際化・グローバル化が進んでいる」といった評価を受けますが、まぁ、ある意味そのとおりでしょう。韓国もこの点については日本に優越感を持っているようです。

○【コラム】ガラパゴスの雁“日本”=韓国
 http://japanese.joins.com/article/240/166240.html?servcode=100§code=140

 “韓国が“経済領土”として誇る自由貿易協定(FTA)締結国も多くない。日本
  は貿易額に占めるFTA相手国の割合が20%に満たず、30%を超える韓国な
  どに比べ開放度が低い国になっている。歴代の日本政権すら垣根が高くガラパゴ
  スのような国を変えていくのをためらった。”

しかし、韓国が誇るグローバル化をよく象徴しているのがこれ。

○海外格付け会社 韓国同業から過度な高配当受ける
 http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2013/02/21/0200000000AJP20130221001400882.HTML

 “欧米の格付け会社が韓国の格付け会社から純利益の最大90%を株主配当として
  受け取っていたことが21日、分かった。「国富流出」との指摘も出ている格付
  け会社の高配当は、5年以上続いている。”

 “国内の格付け会社が高配当を行えば行うほど、企業発展のために使える内部留保
  が少なくなる。

  ある業界関係者は「ムーディーズとフィッチが投資金の回収に没頭する余り、格
  付け会社としての競争力向上がなおざりになっている」と指摘する。

  実際に、国内の格付け会社は昨年、不渡りを出した熊津グループ系列の建設会社
  に対する格下げが遅れた。LIG建設については、法廷管理(会社更正法に相当)
  に入った後に格下げを行う失態を演じている。”

韓国の場合、どんなにせっせと稼いでも、富は配当の形で外国へ。以前も紹介しましたけれど、何もこれは格付機関だけの話ではなくて、それ以外の業界でも。

○大株主に純益の3割を配当、金融機関批判高まる 金融委は規制を検討
 http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2011101703088

 “金融情報会社のエフアンドガイドによると、ここ5年間(06~10会計年度)
  金融圏の配当性向は25.9%で、全体平均の20.3%を上回った。配当性
  向は当期純利益に対する現金配当額の比率を言う。KB、ウリ、新韓(シンハ
  ン)、ハナの4大金融持株社の同期間の配当金は計3兆8000億ウォンで、
  5年間の純利益の17.5%に達した。

  特に、昨年末基準で金融持株社の外国人の持分は、KB57.1%、新韓59
  .8%、ハナ59.7%などで、これら金融持株3社の昨年の配当金7111
  億ウォンのうち、半分以上が外国人ものになった。

  外換(ウェファン)銀行の大株主のローンスターは、毎年決算配当の他に、昨
  年第2四半期から殆ど毎四半期ごとに配当を実施して、最初投資金の2兆15
  48億ウォンをずっと上回る2兆9000億ウォンを手に入れて、国富流出の
  議論を巻き起こした。”

まぁ、韓国の誇るサムスンですら、ほとんど外資系

○サムスン電子 外国人の株式保有比率が低下
 http://www.wowkorea.jp/news/korea/2012/0717/10100071.html

 “韓国取引所によると、サムスン電子の外国人の株式保有率は16日、49.0%となっ
  た。2010年7月15日(48.96%)以来の低水準。外国人の保有比率が最も高かった
  のは2004年4月13日の60.1%だった。

  外国人投資家は金融危機当時、43万ウォン(3万円)台まで落ち込んだサムスン
  電子の株を買い集め、2008年10~12月期から2011年7~9月期までの12期連続で
  保有比率を拡大した”

優先株に至っては、80~90%が外資との話も。

 このように、グローバル化・規制緩和ってのは、多国籍業が投資や商売をしやすくするためのものであって、しかもそういった企業が必ずしも投資や商売をするその国・国民の発展を考えているとは限りません。実際、収益性が落ちた際の撤退の早いこと。

 「国際的な競争力強化」の名の下、非正規社員の雇用拡大、社員の流動化の促進(=クビ切りをしやすく)、法人税は引き下げ、電気料金は法人割引…こういった規制緩和の結果、企業利益は拡大・配当となって株主に。。その株主が国内企業や日本人で、獲得した配当を国内向けに新たに投資する、ってんなら良いですけれど…。そもそもその企業が外資だと、経済の発展とともに人件費が高くなって儲けが少なくなったり、何らかの理由で売り上げが望めなくなればさっさと撤収(=アフターフォローが受けにくくなる)。

 収穫を食い散らかして、無くなれば次の地へと渡り歩くイナゴと同じですな。

レーダー照射事件

 中国のレーダー照射事件について、「あっそう言えば最近レーダー照射の話題出ない」旨のコメントをいただいております。

 これについてはその後どうなったかと言うと、数日前に日本政府が「データの開示を見送る」方針を固めたとの記事が。

○レーダー照射のデータ開示見送り
 http://jp.reuters.com/article/kyodoPoliticsNews/idJP2013021801001955

 “政府は18日、中国海軍艦船による海上自衛隊護衛艦への射撃管制レーダー照射
  を中国が「日本の捏造」と主張している問題で、対抗策として検討していた証拠
  データの開示を見送る方針を固めた。「情報収集活動をめぐる海上自衛隊の手の
  内を中国軍当局に見られることになり、防衛上のリスクが大きい」
(防衛省幹部
  )と判断した。見送り方針は対外的に表明せず、証拠を「切り札」として温存し、
  中国をけん制する狙いもある。”


こういった態度については「弱腰!」と思われる方もいるかと思いますし、私も、当初は「さっさと開示しちゃえば良いじゃん。どうせ中国は『捏造』と言うんだろうけれど」と思っていましたが、上記記事中にある「防衛上のリスク」ってのが、以下に説明してありました。

○レーダー照射事件とESMの重要性
 http://blogos.com/article/55972/?axis=g:0

 “つまり、レーダー警戒装置が警報を発し、今回のように現場で火器管制レーダー
  を照射されていることが即座に認識できるためには、これら無数の場合分けに応
  じた膨大なレーダーデータの集積(これこそがESM)が必要な訳です。”

 “今回の公表によって、ハード的に変えられないものはともかくとして、中国軍は
  変更可能なレーダー運用要領は変更するでしょう。
  潜水艦が危険を冒して収集したデータベースがパーになりかねない訳です。”

 “ビデオは問題ありませんが、レーダー波の解析結果は、絶対に公表してはなりま
  せん。
  なぜなら、自衛隊の解析が完璧なら問題はありませんが、少しでも誤謬があれば、
  中国側として、日本の解析能力の”限界”が確定的に分かってしまうためです。

  レーダーの解析結果なんて、どうせ一般の方には意味不明ですし、前掲報道にも
  あるとおり、どんな証拠を突きつけたところで、「中国は絶対に自分の非を認め
  ないだろう」(官邸スタッフ)と言う見込みがある以上、レーダー波の解析結果
  は、非公開とするか、さもなければ、中国からしたら明らかにデタラメであると
  分かる本当のデタラメを公開したらいいのです。

  中国は、本物であってもデタラメだと言い張るに決まっているのですから、最初
  からデタラメを公表しても結果は同じです。(国家としての誠実性の問題は、第
  3国の専門家からすれば明らかになってしまいますが)”

つまり、レーダー照射というのは暗号をさらすようなもので、相手にあまりデータを提供すると、それだけ解読のリスクが高まると言うことのようですから、そもそも中国海軍が数分間も照射したとすると、手の内をそれだけさらけ出している、ということで、中国海軍のレベルがそれほど高くない、ということになります。
 一方で、日本が開示したデータに誤りがある場合、その誤りから日本側の解析能力が明らかになってしまうことになり、今度はそれを中国海軍が逆手に取ってくる危険がある、ということです。

 まぁ、米国が日本を支持したことで、別に開示しなくても世界的には日本の言い分に分があると思われているようですから、ここは無理して開示する必要性が低いと判断したということで、個人的には合理的な判断だと思います。

慎重に

 G20において、日本のアベノミクスが「円安政策ではない」との評価を与えられましたが、

○安倍首相、外債購入に言及 金融緩和策で選択肢狭まる日銀
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130218-00000017-fsi-bus_all

 “円安・株高の持続性をめぐり、日銀の追加金融緩和策に注目が集まる中、安
  倍晋三首相は18日、参院予算委員会の質疑で、「外債を買うという考え方
  もある」と具体的な緩和手法に言及し、改めて日銀に大胆な金融緩和を促し
  た。”

安倍首相、初めての失言でしょうかね。ってのは、上記記事中に解説されていますが、

 “安倍首相はこの日の参院予算委で、2%の物価上昇率目標の達成に向けた金
  融緩和の必要性をこう強調し、日銀に外債購入などの行動を求めた。

  日銀は国債のほか、すでに国内の株式・不動産を購入する緩和策を実施済み。
  このため、円高是正と資金供給の“一石二鳥”が見込める外貨建ての海外資
  産の買い入れはかねて、大胆な金融緩和の「本命」とみられていた。

  首相発言は、これを意識して金融緩和への強い姿勢をアピールするのが狙い
  だったとみられる。

  しかし、外債購入は「完全になくなった」(大和証券金融市場調査部の山本
  徹チーフストラテジスト)との見方が出ている。先進7カ国(G7)財務相
  ・中央銀行総裁会議の緊急声明と、続く20カ国・地域(G20)財務相中
  央銀行総裁会議で、通貨切り下げなど為替レートを目標とする財政・金融政
  策を控えることが確認されたためだ。”

つまり、日銀による外債購入は「通貨安政策」と受け止められかねず、また、金融緩和の具体策に触れることは日銀の“手段の”独立性も脅かしていると受け止められかねないってことです

 したがって、

○外債購入「ない」と麻生財務相、「首相発言は一般論」と甘利再生相も
 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MIFWTX6K512Y01.html

 “金融緩和政策の手段として外債購入という考え方もあるという安倍晋三首相
  の国会答弁について麻生太郎財務相は19日、そうしたことはないと発言、甘
  利明経済再生担当相も一般論だったとの認識を示した。いずれも閣議後会見
  で語った。 ”

麻生財務相と甘利再生相が火消しに躍起。んで、

○為替にだんまりの閣僚たち…G20でクギ刺され
 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130219-OYT1T01147.htm?from=ylist

 “安倍政権の閣僚が、為替相場に関する発言を口にしなくなった。

  前週末にモスクワで開かれた主要20か国・地域(G20)財務相・中央銀行
  総裁会議で、為替市場に影響を与える閣僚や与党幹部の安易な発言にクギを
  刺されたからだ。”

まぁ、やむをえないでしょうね。

 個人的にはアベノミクスが日本の景気回復のために正しい政策だと思っています。

しかしながら、その副産物としての円安については、外需依存の高いドイツ、韓国、中国等が神経を尖らせています。これらの国に共通なのは、自国通貨安政策をこっそりと(=明言せずに)続けている点。
ドイツは共通通貨ユーロを隠れ蓑に、韓国は継続的に為替に介入することで、中国は実質上のドルベック制と言う形で自国通貨安を維持しています。したがって、これらの国々は、本音では日本の円高を望んでおり、円安に向かいそうな政策については批判するための大義名分を探していると考えた方が良いですから。

ハニ・トラぢゃなければ…

 元々伊藤忠の役員時代から、「日本は中国の属国として生きていけばいいのです」「それが日本が幸福かつ安全に生きる道です」と発言していた丹羽前駐中国大使が、こんな発言を。

○中国のレーダー照射「騒ぎすぎ」、「日本の空気の方がたち悪い」 丹羽節連発
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130219/plc13021918120014-n1.htm

 “丹羽宇一郎前駐中国大使は19日、都内で講演し、中国海軍による自衛艦への
レーダー照射問題について、「首相や防衛相への報告が遅れても許されるよう
な事件だ。メディアも大騒ぎするな」と語った。”

 “言論統制の厳しい中国をよそに「日本に帰国してびっくりしたのは皆さんが勇
  気ある発言をされない。思っていることを仰らない空気を感じた」と指摘。
  「中国は自然の空気は悪い。日本はもっとたちの悪い空気だ。どっちが本当に
  国民が幸せなのか」と語った。”

…日本にもこんな↓法律があるけれど、

○外患招き入れるOB政治家の危険外交
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130214/plc13021421320019-n1.htm

 “日本の刑法の規定で最も重い罪は「外患誘致」(81条)であり、極刑以外の
刑罰を定めていない。条文は次の通りだ。

 「外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する」”

適用第一号の候補ぢゃねぇか? と思いたくなる発言。

所詮毎日新聞だからか…

 昨日の朝と晩に、「毎日新聞もねぇ…」「毎日新聞もねぇ…その2」をアップデートしましたが、この“…”の続きは、「もう少しまともな論説委員を雇えよ」だったんですけれど、その毎日新聞の社説がG20についてこんなことを述べています。

○社説:G20金融会議 本質曇らせた円安論争
 http://mainichi.jp/opinion/news/20130217k0000m070105000c.html

 “まずG20に先立ち、先進7カ国(G7)の財務相・中央銀行総裁らが、
  通貨安狙いの金融緩和は問題だが国内の景気浮揚目的なら構わないとい
  った不可解な声明を発表した。安倍政権への批判か支持かで解釈が分か
  れ、市場はかえって混乱した。

  結局G20は「通貨の切り下げ競争は控える」と“一致”を取り繕った
  が、何ともむなしい決着だ。”

何ともむなしいって…。こいつは何を言っているだ? 

日本の今の重要課題は震災復興、デフレ脱却&景気浮揚、国防であって、それ以外の何物でもない。そのうちの一つ、景気浮揚を目的とするアベノミクスが一定の評価を受けた=面倒な各国からの批判に対応することなく、景気浮揚にまい進できることが、「何ともむなしい決着」とは? 毎日新聞はどこの国の新聞だ?

 しかも、認識不足というか、揚げ足取り的な根拠をもとに、論点をずらし始めています。

 “確かに、政府や与党の要人が具体的な相場水準にまで言及して円高是正
  を唱えていた点で日本は突出していた。だがこれを別とすれば、先進国
  はどこも極端な金融緩和を進めている。リーマン・ショック後、真っ先
  に前例のない量的緩和を導入したのは米国だった。日本の緩和を正面か
  ら批判できないのはこのためだ。

  本来、問われるべきは、先進国に広がった際限なき金融緩和策そのもの
  であるはずだ。功罪の問題であり、政策が「国内目的」か「通貨安誘導
  目的」かと議論することに、あまり意味はない。”

まず、「際限なき金融緩和策」。確かに「際限なき金融緩和」=ダメと主張することは理解できるものの、あのね、だからこそ、際限なくならないように「物価目標2%」と置いたんでしょ。まぁ、すると今度は「日銀の独立性が…」とか言うんですけれどね。

 一方、「じゃあど~すんだよ」の回答については、

 “構造改革や財政再建、貿易の自由化にこそ本腰を入れて、長続きする安
  定成長を目指すのが王道だ。”

と、お決まりの主張。はっきり言って、「構造改革」って具体的に何を意味しているのか、いまだに私にはわかりません。アベノミクスを批判するなら、この点をキチンと説明するのが新聞社としての義務だと思うんですけれどね。

 それに、財政再建や貿易の自由化。ギリシャ・スペインを見ても明らかなとおり今のような不況期には「財政再建よりも景気対策を優先する」べきであって、そうしなければ、財政再建までの道のりがどんどん遠のいています。現実の例が自社に都合が悪かったせいか、数日前には20年ほど前のスウェーデンの例を持ち出していましたけれど、スウェーデンの財政再建の成功は、自国通貨安による外需主導の景気回復が欠かせなかった、という検証結果を無視しています。

 貿易の自由化にこそ本腰って…何度も言うように、日本はTPPへの参加に慎重なだけで、貿易の自由化はかなり促進していますし、第一、デフレ期、つまりは供給>>>需要の状態で、競争が激しくなる=供給能力が高まるようなことをしてど~する

 続けて、こんなことも。

 “それは後回しで、楽な金融緩和に依存し、市場への影響力が乏しい新興国
  に「不満のある国は、自らの国で適切な金融政策を採用すべきだ」(浜田
  宏一内閣官房参与)と主張することは先進国のあるべき姿だろうか。”

同じことを「日本はすでに終わった国」と言っていた、いまだに人為的な為替介入を続けている中国・韓国に向かって主張したらどうだ?

 毎日新聞が持ち出したスウェーデンの例で明らかなように、日本は世界屈指の巨大内需をまずは浮揚させることで、規模の小さな、かつ外需依存の国の輸出先として機能するということが世界のためにもなります。しかも日本は米国とは違って、資本財、要はモノを作るための生産設備の輸出を得意としていますから、外需依存国家の景気が良くなれば、自然と日本の輸出もよくなり、かつ、当然そういった国はインフラ整備も必要になりますから、対外純資産世界一の日本が投資も行うことで、経常収支も良くなります。

 つまり、「構造改革!規制緩和!貿易の自由化」などと、自国のスタンダードを相手に押し付けることの尻馬に乗っかることが大国の果たす役割とは思えません。国によって、得意とする産業に違いがあったり、文化的な違いがありますから、果たすべき役割や手法に違いがあって当然だと思っています。

 …あ、そうか。毎日新聞って、主語を日本国民じゃなくて、米国民とか中国人民・韓国国民にすると意味が通じるのか。 

Benny's Place

 本日は、横浜元町にあるお店の紹介。

 横浜には一時期住んでいたこともあって、中華街や元町には今でもちょくちょく行きます。食事は大抵中華街で済ませてしまうのですが、そんな中、唯一、中華料理以外で何度も足を運んでいるのが、JR石川町駅から元町商店街に向かう途中の元町交差点を右折、山手トンネル入り口を抜けたあたりのビルの2FにあるBenny's Place(ベニーズ・プレース http://www.bennysplace.net/japanese/index.html)

 一歩店内にはいると…そこはアメリカ^^

 経営されている店長さんが元米国海軍士官の方ですけれど、店内には大きめのカウンター、天井・壁と言わず所狭しとプロ野球の外国人選手のユニフォームが飾られ、数台あるテレビモニターでは必ずスポーツの試合が放映。入り口からみて一番店の奥のスペースにはダーツが置かれた、典型的なスポーツバー。米国留学中、夜な夜な繰り出していたのがやはりスポーツバーでしたが、雰囲気はまさに同じ^^。

 んで、そんなお店ですから、お客さんも半分は外国人。普通に英語が飛び交っています。と言っても、店長さんはじめ店員さんの方皆さんが英語・日本語をしゃべれますから(ってか、店員さんたちはほとんど日本の方です)、英語がわからなくても問題ありません^^

 このお店の特徴は先ほど記載しましたが、もう一つ…料理のサイズもアメリカン!

 って、ことでお料理の紹介。

 まずはピザ。

ピザ

 生地から作る本格的なもので、当然おいしいのですが…個人的なお薦めはスペアリブとチーズバーガー

スペアリブ

 巨大です。この写真だとわかりにくいので、全体像(左)と付け合わせのパンをタバコと比較した写真(右)がこちら。

スペアリブ全体 比較

「店内はアメリカ」でもって、「サイズもアメリカン」ですが、「味もやっぱりアメリカン」ということはなくて、甘辛い繊細な味付けです。ただ、個人的にはちょいと甘いように感じるので、辛子をもらって付けて食べています。この食べ方はお勧めです。

 んで、チーズバーガー。

チーズバーガー

こちらも巨大。、これだけ巨大だとナイフとフォークってのが日本では相場ですけれど、「ギュッ」とつぶしてかぶりつくのが私の好きな食べ方^^(普通の日本のお店ではそんなことはしませんよ)。

 ってことで、アメリカンな空気を味わいたい方は、元町に行かれた際に試されてはいかがでしょう^^。

 あ、ちなみに、こちらの店長の娘さんがタレントのSHELLYさんで、小さい頃はお店の手伝いもされていたようです。

毎日新聞もねぇ… その2

 G20が閉幕。

○「通貨安競争」回避の共同声明発表…G20閉幕
 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130216-OYT1T00954.htm?from=main3

 “日本は、最近の急速な円安を名指しで批判されることを避けられた。声明は、
  日米欧の重要な政策対応で「世界経済のリスクが後退した」として、安倍政権
  の経済政策「アベノミクス」に一定の評価を与えた
。”

潮田さんがどのような発言をされるんでしょうかね^^。

 ってことで、今回は同じく毎日新聞の福本氏の財政再建についての主張を取り上げてみます。

○社説:視点:財政再建 北欧の大変身に学ぶ=福本容子
 http://mainichi.jp/opinion/news/20130214k0000m070122000c.html

 “危機に陥ったスウェーデンが採用したのは、高い財政健全化目標だった。
  93年にGDP比約12%と先進国で最悪水準だった財政赤字を97年
  までに3%以下、98年にはゼロにするものだ。また達成後は平均でG
  DP比1%の黒字確保をルールとした。”

 “予想以上の成功を収めた秘訣(ひけつ)は、与野党問わず政治家が財政
  再建に本気になった
ことだ。短期間の急激な健全化は当然、増税や歳出
  削減による痛みを伴う。失業保険の給付額削減など社会保障にもメスを
  入れた。それを政治家が実行できた裏には、国民からの要請があった。
  「財政規律を重んじない政治家は有権者から見放された」。
財政政策評
  議会のヨアキム・ソネガード事務局長の説明である。”

要は「増税や歳出削減といった痛みを国民が受け止めることが財政再建の鍵」ということで、言葉を変えると「気合と根性!」と一緒かな。いずれにしたって、とても「消費増税の暁には、新聞の消費税はまけてね」と主張している新聞社の発言とは思えない内容

 まぁ、嫌味はその位にして…このスウェーデンの成功例は、ある一面を語ってはいますが、大切な要因が完全に抜け落ちています。

○(日本総研)スウェーデンの財政再建の教訓
 http://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/researchreport/pdf/6388.pdf

 “スウェーデンの財政再建が可能だったのは、経済成長と両立できたこと
  が大きい。経済成長が財政緊縮下で持続したのは、為替相場の大幅減価
  による輸出増加と企業のIT導入等に伴う生産性の向上が持続したこと
  が大きい。”

つまり、スウェーデンの成功例では「財政再建時に自国通貨が暴落し、輸出が増加することで景気が回復した」ことがその背景にある、ということです。この点については、何を隠そう、内閣府も認めています。

○(内閣府)世界経済の潮流 2010年 II
 http://www5.cao.go.jp/keizai3/2010/1220sekai102shiryou2.pdf

 “●外部環境の改善や為替レートの大幅な減価による輸出拡大等により、
  財政再建が経済に与える負の影響が相殺されたため、経済成長を維持し
  ながら早いペースで財政再建を達成した例もある。一方、緩やかなペー
  スで継続的に財政再建に取り組み、安定的な経済成長と両立した例もあ
  る。財政再建のペースについては、経済危機等の特別な事情がない限り、
  経済に及ぼす影響を抑制しながら調節されることが望ましい。

  ●速いペースの財政再建:外的環境に恵まれ景気が失速しなかった例
  ・スウェーデンのカールソン政権では、通貨クローナの3割を超える
   大幅な減価による輸出拡大が景気回復を下支えし、循環的収支はプ
   ラスに。
  ・カナダのクレティエン政権では、財政再建開始後にアメリカの景気
   後退が終了し、経済環境が好転したため、循環的収支はプラスに。”


内閣府の見解では、さらに「財政再建のペースは、経済に及ぼす影響を抑制しながら調節することが望ましい」としており、どこぞの誰かが力説していた「消費増税による財政再建をすれば、将来への安心から景気回復に向かう」なんてな話ではない、ということです。この点については、先にあげた日本総研の資料にも詳細な記述があります。

 まず、EFC仮説というものがあるのですが、

 “財政再建を実施することが、経済活動を拡大する場合もあることは、歴
  史的にも実証的に明らかにされている(いわゆる拡張的財政再建仮説
  (Expansionary Fiscal Contraction, 以下EFC仮説、非ケイン
  ズ効果ともいう)。すなわち、債務残高が高い水準にあり、これに対し
  て何ら対策がうたれないような状況であれば、家計は今後必ず財政再建
  を余儀なくされ将来の負担が大きくなり可処分所得が減少すると考えて、
  消費を控えるであろうし、労働意欲も減退してしまう。しかし、財政再
  建によってそうした懸念が払拭されれば、将来の可処分所得に対する期
  待を修正したり、課税額の減少により家計資産の価値が高まったり、公
  共支出から民間支出に切り替えたり、リスクプレミアムが縮小して金利
  が低下するなどのルートを経て、需要を拡大する効果を持ち、労働供給
  にもプラス効果を持つ効果がある、というものである。”

要は、野田前首相等消費増税派が力説していた「財政再建すれば、国民が安心して消費する」という説ですけれど、スウェーデンの例で検証すると、この説が否定されています。

 “BergmanのVARモデルによる実証分析(インパルス応答関数分析)に
  よれば、税率の引き上げは消費の減少と所得の減少をもたらしたとの結
  果が得られている。一方、歳出カットは、一時的に1年間はマイナスの
  影響をもたらしたが、その影響は1年で終了し、その後消費や所得には
  プラスに効いている。”

 “この分析によって、Bergmanは、予想に反して、スウェーデンの財政再
  建についてEFC仮説はあてはまらなかった、と結論づけている。”

 “その理由として、Bergmanは、①家計は財政再建によって経済が悪化し、
  また失業率も高まると懸念したため、将来の可処分所得は低下すると予
  想したこと、②スウェーデンの財政再建の半分が税率引き上げで計画さ
  れ、家計は、歳出削減はいずれ危機前の水準に戻るだろうが、高額所得
  者への追加課税といった税率の引き上げを一時的と宣言されていても結
  局これが永続的になるだろうと予想したこと、といった事情が考えられ
  るとしている。”

 スウェーデン(やカナダ)の場合、個人的にはかなり大きな要因だと思っているのが、国の規模と外需依存率。スウェーデンが財政再建に着手した際のGDPは概ね20兆円前後であり、外需依存率は大体30~40%。ちなみに、内閣府の記述にある、似たような成功例であるカナダは、GDP50兆円前後であり、外需依存率が20~30%。

○統計局ホームページ
 http://www.stat.go.jp/data/sekai/09.htm

○スウェーデンのGDP
http://ecodb.net/country/SE/imf_gdp.html#ngdpd

○カナダのGDP
 http://ecodb.net/country/CA/imf_gdp.html#ngdpd

言い方は悪いですけれど、これら両国の経済規模は、世界経済から見た場合、極論すると「誤差のうち」。ってのは、1年ほど前の記事ですが、民主党政権時に為替介入をした金額ってのが、最高で1日8兆円、1年間で15兆円。

○昨年11月の「覆面介入」1兆円超、安住財務相「国益守るため」
 http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE81K2FC20120207

 “<10月31日の介入額は8兆円、1日で過去最大>”

 “政府・日銀は10年9月以降、他国との協調を含めて4度の大規模介入
  を実施・公表。その後1年強で合計15兆円超を投じて円高阻止を狙っ
  たが、円高進行には歯止めがかからず、円相場は現在も対ドルで76円
  台と、昨年10月の大規模介入前につけた史上最高値圏で推移している。”

効果がせいぜい1日しか持たなかった円高是正のために、民主党・日銀が1日で費やした為替介入額8兆円ってのはスウェーデンのGDPの40%、カナダのGDPの16%を占めますから、この数字って、ほとんど両国の外需依存割合に近い数字。方や1日ですけれど、外需依存割合の方は年間の数字。

 この両国が財政再建に着手したのは、米国の景気が回復しだした頃。そりゃあ、日本をしのぐ世界最大の巨大市場の米国ですから、この程度の数字は楽々吸収できてしまいます。

 このあたりにも触れずに「北欧の大変身に学ぶ」ねぇ…。一体何を学んだんだ○。.-v(-。-)>

毎日新聞もねぇ…

 過去、何度か取り上げたことのある潮田氏がまた何か言っていますな。

○水説:日本発の通貨戦争?=潮田道夫
 http://mainichi.jp/opinion/news/20130130ddm008070115000c.html

 “事実は通貨戦争の火付け役は日本ではない。リーマン・ショックや欧州通貨
  危機などの金融動乱をうけ、各国通貨は乱高下した。そのなかで新興国を中
  心に自国通貨安に動く国が相次いだ。先進国のスイスすらスイスフランの防
  衛線を設定し、無制限の介入で通貨高を防いできた。

  こうした国々の為替操作が問題にされず、通貨戦争に遅れて参戦した日本が
  批判されるのは、日本が国際通貨秩序に責任をもつべき大国だからだ。日本
  はその責任を放棄したとみなされている。”

 “日本では外債購入による円安誘導政策を説いて回った人がいるが、ようやく
  その危険性に気づいて口をつぐんでしまった。米国は中国の人民元操作を批
  判することで、かろうじて対中経済外交のバランスを確保している。同盟国
  日本に汚い円安政策をされたのでは立場がなくなるのだ。”

この方、根本的に何か勘違いしているようで…。

 まず、アベノミクスは円安政策ではなく内需拡大(景気刺激策)であり、副次的に円安になっているにしか過ぎません。
ご自身が「こうした国々の為替操作が問題にされず~」とあるように、スイスにしろ韓国にしろ為替介入をガンガンやって自国通貨安を維持してきています。んで、為替介入という意味では民主党政権時代に15兆円ほど使っていますけれど、ほとんど効果が無かったのはご承知のとおり。
   
 それに、何度も繰り返しますけれど、安倍政権はまだ何もしていません。「内需拡大のための財政出動+金融緩和をする」と言っているだけ。金融緩和という点では、米・欧・中・韓なんざ、日本を上回る規模で行っており、特に大規模な緩和を行っている米国が「汚い円安政策をされたのでは立場がなくなるのだ」と思っているとは、想像しにくいんですけれどね。

 実際、米国は公式には

○米財務次官がアベノミクスの支持表明 会見で公式に
 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130212/fnc13021208240001-n1.htm

 “ブレイナード米財務次官(国際問題担当)は11日記者会見し、積極的な金
  融緩和と財政出動を柱とする安倍政権の経済政策(アベノミクス)について、
  「デフレ脱却を目指す努力を支持する」と述べ、理解を示した。米政府高官
  が安倍政権の経済運営をめぐり公式に支持したのは初めて。

  ブレイナード次官は「米国は、成長の促進とデフレ脱却を目指す日本の努力
  を支持する」と明言し、オバマ政権としてアベノミクスを評価していること
  を強調した。さらに日本の財務当局とも頻繁に連絡を取り合っているとした
  上で、「構造改革を伴う成長戦略も重要だ」と注文もつけた。”

と、日本の政策を評価する一方で、

 “急速に進行する円安については、足元の市況への直接的な言及は避けながら
  も、「為替相場は市場で決まるというのが先進7カ国(G7)での強い確認
  事項だ」と述べた。”

つまり、「為替相場は市場で決まる」=「日本の政策は為替政策ではない」と言っています。

 G7の声明を見ても、この点は明らかですね。

○G7声明、文字通り受け止めるべき=キング英中銀総裁
 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE91C00K20130213

 “イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁は13日、為替に関する日
米欧7カ国(G7)の声明は文字通りに受け止めるべきとの見方を示し、
解釈しようとする動きがあることは遺憾だと表明した。

総裁は記者会見で「政府が国内経済成長を支えるために金融刺激措置を活用
すれば為替相場に影響が生じる。こうした影響が及ぶのは容認すべきだ」と
発言。「短期間で各国が成長を押し上げることを望むなら、為替相場への影
響を伴う金融面などの措置を当該国が講じることを認める必要があり、為替
の動きは変動相場の流れに任せるべき」との見方を示した。

また「昨日、声明に署名した際、当局者と呼ばれる他の筋が声明発表前後に
根拠のない説明を行い、声明で述べられていないことを主張するとは思いも
しなかった」と述べた。”

潮田氏はアベノミクスを「汚い円安政策」呼ばわり。何をもって“汚い”と言っているのか、潮田氏の見解を是非聞きたいものです。
 何せ、「日本では外債購入による円安誘導政策を説いて回った人がいるが、ようやくその危険性に気づいて口をつぐんでしまった。」とありますから、プロである以上、ご自身が口をつぐむような「汚い」真似はされないんでしょう。

誰が通貨を作るのか その3

 さて、それでは本題。「政府が紙幣を発行し、額面と原価の差額を通貨発行益として計上する」なんてなことをした場合の弊害について。

 まぁ、普通に考えればなんかおかしいですよね。

 以前のような金兌換であればまだわかりやすい感じですけれど、今は金兌換性はありません。今の通貨システムは所詮ただの紙切れ一枚に過ぎないものに、価値があると多くの人が信用して、このシステムが運営されています

 んじゃ、その信用とは? ある国の紙幣がモノやサービスと交換できるに違いないという信用であるならば、供給力でしょうし、じゃあ、その供給力を裏付けるものは?というと技術力であったり、インフラであったり、そこで働く人たちの勤勉性や学力水準であったり、政治的な安定性であったり(簡単に革命が起きて、「はい、明日からその紙幣は使えません」となっちゃ困るわけです)します。

 そのうち、モノやサービスと交換できるという一番身近な事象を考えれば分かりやすいかと思いますが、政府が通貨発行益を目的に紙幣を増刷につぐ増刷をしちゃうと、インフレが起きちゃうという点が問題になります。その紙幣を持っていても、な~んにも買えなくなる=その紙幣は紙くず ってのが、通貨の信認を棄損する、ということ。インフレってのは、結局、「供給できる量<<<<購入できる人が買いたい量」という時に起きるわけで、何も考えずに紙幣をばら撒きゃ、そりゃインフレになります。

 この点についてはたびたび指摘しているように、日本の供給力は非常に高く、かつ、内需の大きさが世界屈指であるという前提条件の基、需給ギャップが巨大であるため(だからデフレなんですけれどね)、その需給ギャップ分の紙幣をばら撒いたところでインフレが発生しません。つまり、「日本だからって大丈夫」ってことであって、他の国でやると大変なことに。分かりやすい例ではジンバブエですかね。

 政府紙幣を発行して、莫大な通貨発行益を手にすることの問題点とは、インフレが起きてしまう、ってことにあります。まぁ、それに、そもそも、「政府紙幣を発行すると濡れ手で粟のごとく儲かる」という点が胡散臭いわけです…が、これは事実です。

 実際、米国の場合はこの濡れ手で粟の収入が存在したりします。

 米ドルは基軸通貨です。ってことは、世界各国が貿易をする際に「米ドル」を必要としますから、必要とされる時点で「ドル紙幣」そのものへのニーズが発生しています。

 ドル紙幣の発行プロセスは、日本銀行券とほぼ同じで、合衆国政府が連邦準備銀行に国債を渡し、連邦準備銀行はそれを担保にして額面額のドルを合衆国政府に渡す、というのが基本。したがって、合衆国政府は連邦準備銀行に国債の金利を支払う=連邦準備銀行の利益となるわけで(これが通貨発行益とされています)、しかしながら、その一部は合衆国政府に納付されています。

 ってことは、海外で使われるドルを考える場合、米国政府と連邦準備銀行は広義の意味で米国政府だと考えられ(狭義の米国政府は自身の消費のために国債を発行しているわけではないので、例えば他国から見返りになんらかの資産、例えば借用証書が存在するわけですな)、すると米国政府は国外で流通しているドル紙幣の合計金額だけ無利子で国債を発行しているのと同じことになります。で、このドル紙幣の国外流通に伴う通貨発行益は、年間で150億~300億ドルと推計されています(Goldberg(2010),World Bank(2011))。

 基軸通貨国の特権はこれ以外にもありますけれど、他国にはない「莫大な」通貨発行益ってのがその一つとなります。

誰が通貨を作るのか その2

 前回、「誰が通貨を作るのか」で、「政府が紙幣を発行すると、額面と原価の差額を収と入として計上できる(それで借金を減らせる」ってなことを記載しましたが、それに対して、

>煙に巻かれている感じです。
>でも、正当なんですね。将来に禍根を残しませんか?

とのコメントをいただいております(ありがとうございます)。

 えっと。確かに煙に巻かれるような話ですね^^;。んで、この質問に回答する前に、もう一つ煙に巻く話を。

 世界の基軸通貨といえば米ドルですが、実はドル紙幣は通貨ではありません。

 まずは合衆国憲法を見てみましょう。

Constitution of the United States
Article. I.
Section. 8.
The Congress shall have Power To lay and collect Taxes, Duties, Imposts and Excises, to pay the Debts and provide for the common Defence and general Welfare of the United States; but all Duties, Imposts and Excises shall be uniform throughout the United States;
To borrow Money on the credit of the United States;
To regulate Commerce with foreign Nations, and among the several States, and with the Indian Tribes;
To establish an uniform Rule of Naturalization, and uniform Laws on the subject of Bankruptcies throughout the United States;
To coin Money, regulate the Value thereof, and of foreign Coin, and fix the Standard of Weights and Measures;

 赤字の部分に「合衆国議会は『貨幣を鋳造し、その価値及び外国貨幣の価値を規律し、度量衡の標準を定る…」との記載があるとおり、貨幣(もっともこの場合はコインですけれど)を鋳造する権限は合衆国議会にあることが明記されています。んで、前回の記事は、記念コインなら財務省が作れるということが法律で決められている、ということです。

 一方、紙幣はどうかというと、合衆国政府が紙幣を発行できるかどうかは法律上明文化されていません。ただ、連邦最高裁判例により、紙幣を発行しても良いとされています。

 じゃあ、あの「ドル紙幣は?」と言うと、ドル紙幣の上部に「Federal reserve note」との記載があり、日本語に訳すと「連邦準備券」となります。この場合のnoteというのは、筆記用具のノートではなく、証書を意味します。じゃあ、何の証書かと言えば、これは連邦準備法に以下の記載があります。

Federal Reserve Act
Section 16. Note Issues
1. Issuance of Federal Reserve Notes; Nature of Obligation; Where Redeemable Federal reserve notes, to be issued at the discretion of the Board of Governors of the Federal Reserve System for the purpose of making advances to Federal reserve banks through the Federal reserve agents as hereinafter set forth and for no other purpose, are hereby authorized. ①The said notes shall be obligations of the United States and shall be receivable by all national and member banks and Federal reserve banks and for all taxes, customs, and other public dues. ②They shall be redeemed in lawful money on demand at the Treasury Department of the United States, in the city of Washington, District of Columbia, or at any Federal Reserve bank.
[12 USC 411. As amended by act of Jan. 30, 1934 (48 Stat. 337). For redemption of Federal reserve notes whose bank of issue cannot be identified, see act of June 13, 1933.]

 ①のところに、The said notes shall be obligations of the United States、つまり「連邦準備券は合衆国債務である」と明記されていることからおわかりのとおり、ドル紙幣というのは物理的に言えば、連邦準備銀行から合衆国政府に対する貸付証書であって、法律的に言えば、合衆国政府の債務(無利子の国債ですな)だということです。

 さらに②のところをご覧いただきたいのですが、They shall be redeemed in lawful money、つまり「連邦準備券は合法貨幣で償還される」と記載があり、連邦準備券≠合法貨幣ということ、つまり、ドル紙幣は貨幣ではない、とされています(もっとも、合法貨幣とは何かについては不明なんですけれどね)。

 ね、人を煙に巻くような話でしょ(「政府紙幣の発行が将来禍根を残さないか」については次回ちゃんと取り上げます…^^;)。

誰が通貨を作るのか

さて、先日、面白いニュースがありましたのでご紹介。

○米、1兆ドルコイン発行? 債務不履行回避へ奇策浮上
 http://www.asahi.com/business/update/0110/TKY201301100132.html

 “「政府債務上限」の引き上げを巡って米与野党の協議が難航すると
  予想されるなか、米政府が額面1兆ドル(約88兆円)のプラチナ
  硬貨を発行し、予算を水増ししてデフォルト(債務不履行)を回避
  しようという奇策が浮上している。

  米国の国債発行残高は昨年末、現在法律で定められている上限の約
  16兆4千億ドルに達してしまった。米議会が速やかに上限を引き
  上げなければ、米国がデフォルトに陥る恐れがある。

  紙幣の発行は連邦準備制度理事会(FRB)が独占しているが、記
  念硬貨に関する法律によると、財務省は適切な額面と量のプラチナ
  硬貨を発行できる。ならば額面1兆ドルの硬貨を発行してFRBに
  預け、財務省の口座に計上して決済に使ってしまおうという案
だ。 ”


この記事を理解するためには、

 ・通貨を発行できる権限には法的根拠が必要

という極めて当たり前のことを知っておく以外に、

 ・通貨を発行するとは具体的にどういうことか、さらには
 ・通貨(貨幣)発行(鋳造)益という概念

を知っておく必要があります。

 日本で現在主に流通している通貨は、大別すると紙幣と硬貨の2種類があります。文字通りの材質の違いや額面金額の違い以外に、もう一つ、大きな違いがあります。

 ご存知の方も多いと思いますが、日本で流通している紙幣は「日銀法」に基づいて日本銀行が発行しています。なので紙幣には「日本銀行券」と印刷されています。
 一方、硬貨は「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律(通貨法)」を根拠に政府が発行しているため、硬貨には「日本国」の文字が刻まれています。

 さて、紙幣に話を戻しますと、1万円札であろうと5千円札であろうと原価は大体30~40円とされています。すると、1万円札を印刷して発行すると、その瞬間、9960~9970円の利益が生じることになります。これを通貨発行益と言います。

 ただ日本銀行の場合は「保守的に利益を見積もる」ことを理由に、このタイプの通貨発行益を計上したことは一度もなく、逆に、通貨を発行するとその額を負債計上します。もっとも、日本銀行が通貨を発行するのは、市中から国債を購入する(いわゆる買いオペ)とか、政府が発行する国債を直接引き受ける(政府短期証券や政府予算で決められた範囲の国債等)などの場合であり、手に入れた国債は資産計上しますので、資産と負債は釣り合います
 ただし、国債を保有していれば利息を受け取ることができますから、保有している期間の受取利息総額と原価の差額が通貨発行益と言うことになります。

 なお、日本銀行は株式会社ですが、その株式の65%を政府が保有しているので、日銀の剰余金は国庫収入となります。ってか、まぁ、そう法律で決まっているんですけれどね。

○国庫納付金とは何ですか?
 http://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/outline/01401008.htm/

したがって、どんなに政府が国債を発行したところで、日銀が国債を全額買い取ってしまえば、政府が国債に対して利子を支払ったとしても、その大半は日銀から政府に戻ってくる、つまりは、無利子国債を発行していることと変わりませんから、実質、政府債務は消えてしまいます。

 このあたりの仕組はほぼ米国でも同一で、大まかに言うと、連邦準備銀行はドル紙幣を合衆国政府相手に発行し(その際連邦準備銀行は負債として計上)、その見返りに合衆国政府から米国債を受け入れます(こちらは資産計上)。

  ※実際には、プレーヤーとして連邦準備制度(FRB)が登場するのですが、話が
   複雑になるので簡単にしています。

 ここで、日本の場合に戻ります。日本政府が現在発行しているのは、小額の硬貨だけですが、政府が直接紙幣を発行することも可能です。

 例えば日銀ではなく、政府が1万円札を発行した場合、額面金額から発行するのに要した費用を控除した額を通貨発行益として計上することができます。もちろん、現在発行している硬貨についても通貨発行益を計上していますが、1円玉は原価が1円以上なので通貨発行損を計上しています。

 さて、ここまで理解できると上述の記事が理解できることとなります。

 つまり、ドル紙幣は1913年に施行された連邦準備法第16条により、連邦準備銀行が発行できることとされていますが、その場合、合衆国政府には債務が計上され、また、通貨発行益は一部しか還元されませんが、一方で合衆国政府が直接貨幣を発行する場合は、額面金額と作成費用の差額を通貨発行益として合衆国政府に計上することが可能となります。

 したがって、冒頭の記事は、合衆国政府が高額通貨を発行し、額面金額と原価の差額である通貨発行益を資産計上しちゃおう、ということです。

祝 TAKAさん、10周年^^

 本ブログでもたびたび取り上げています、神保町にあるイタリアン「伊菜屋 TAKA」さんが、今年の2月をもって開店10周年を迎えました。^0^。おめでと~ございます!!

 ってことで、昨日9日(土)はTAKAさんにて10周年パーティーがあり、妻と二人で参加。当日はビュッフェ形式+飲み放題^^。ってことで、お料理をご紹介。っつっても、携帯で撮影したので、ピンボケが多いのですが…^^;

パスタ・ピザ・チキン
パスタ・ピザ

サーモンのムニエルクリームソース
サーモンのムニエルクリームソース

すずきのムニエルアーモンド
すずきのムニエルアーモンド

カレー風味ピラフ
カレー風味ピラフ


これ以外にも何品かあったのですが、すでにこの時点で結構な量だったので、「さすがに入らんな~」と思っていたら、店長が持ってきたのがこれ↓

七面鳥
七面鳥

いやぁ~。初めて丸焼きって見ました^^;。

んで最後はデザート。

ティラミス
ティラミス

これだけ食べて、プラス飲み放題で一人3000円!

また、集まっていたのは顔見知りの常連客の方々だったこともあり、本当は19:00~23:00の予定が、店長・店員さんとはしゃいでいたら、朝の4時半に…。当然、本日は二日酔いでした^^;。

ってことで、店長、これからもお体に気を付けて頑張ってください^^。

伊菜屋 TAKA
TEL/FAX 03-3292-5272
〒101-0051
東京都千代田区神田神保町1-54第十ビル別館

アベ家

 安倍政権、動きがスピィーディー。国内外の批判に対しても、迅速・論理的に反論するなど、ともかく局面が次々と変わっていくので、アップが追いつきません…^^;

 ってことで、ちょいと前に出ていた、政府の2013年度予算案を「家計」に例えて説明する記事を。

○年収431万円で生活費540万円…「アベ家」
 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130130-OYT1T00345.htm?from=top

 “地方の大学に通う息子への仕送り(地方交付税など)を減らそうと思って
  いるが、借金は増えるばかりで、台所事情はますます厳しい。

  昇進したアベさんの13年度の年収(税収)は431万円で、前年度より
  少しだけ増えそうだ。しかし、住宅や自動車ローンなどの返済(国債費)
  だけで222万円を取られる。息子には家庭教師のアルバイトに精を出し
  てもらうつもりだが、164万円は必要だ。

  高齢になった同居する親の医療費や介護費用など(社会保障費)に291
  万円かかる。自宅が古くなっているので、地震にも耐えられるように、5
  3万円かけてリフォーム(公共事業費)もしなければならない。高校生の
  娘の学費(文教・科学振興費)などを含め、仕送り以外の生活費は年間で
  540万円かかる見通しだ。

  お金は出る一方なので、奥さんのヘソクリ(税外収入)41万円にも手を
  つけざるを得ない。それでも資産を担保に入れて、455万円の新たな借
  金(新規国債発行額など)を銀行に頼みにいかなければならない。

  このままでは、積もり積もった借金の残高(国債発行残高)は13年度末
  には7500万円までに増えてしまいそうだ。会社の業績も今ひとつで、
  昇進後の給料は増えそうにない。仕送りをもっと減らしたいが、息子は怒
  るだろうし、悩みは深い……。”

この「国の予算を家計に例える」方法を思いついた人は、ある意味で天才だと思いますな。あくまでもある意味で、ですが

 まず、そもそもこの記事で言う「アベ家」。これを政府として捉えるなら、一般の家計と決定的に違うのは、

 ・政府は徴税権と貨幣鋳造権を有する
 ・現時点で世界最低水準の金利で借金をする(=国債を発行する)ことが可能
  (しかも、その借金を日銀が買い取ると、返済する必要が無い)
 ・人間には寿命がありますが、政府はタイムスパンを100年単位で考えても
  構わない、ってか、モノによっては考えるべき

といった点
です。まぁ、二つ目と三つ目は、幕末に「500万両の借金を250年分割で支払う」こととした薩摩藩と同じようなもんですかね(違うか)。

 「アベ家」を国家と考えると、さらに話が変わってきます。もちろん、国家には政府も含まれますから、上記の違いも当然に含みます。ってことで、んじゃあ、「アベ家」を国家と考えるとどうなるかを不肖、私が記載させていただきとうございます。

 “アベさんはほぼ無職ですが、働き者の子供達がいて、年収(=GDP)は
  5000万円くらい。アベさんは毎年、その子供達から431万円のお小
  遣い(=税金)を貰っています


  ただ、アベさんは無職ではありますが、幾つかの企業の株式や出資金を有
  しているので、毎年配当等の収入があります。

  実は、アベさんには実子以外に養子がいて、今は独立して銀行(=日銀)
  を経営しており、アベさんはその銀行の株式65%を保有する筆頭株主と
  なっているので、その銀行の実質的な経営者、つまりはその銀行の収入は
  アベさんの収入でもあります


  さらに、アベさんは一家で海外投資を行っており、儲け(経常収支)は毎
  年100万円~200万円相当になっています。それが積もりに積もって
  今では3000万円くらいの資産(=対外純資産)に。このほとんどはド
  ル預金(=米国債)で運用
しています。

   アベさんはお小遣いを子供達から貰っていますが、それを自分のために
  はほとんど使わず、地方の大学に通う息子に164万円の仕送り。
  高齢になった同居する親の医療費や介護費用など(社会保障費)に291
  万円。自宅が古くなっているので、地震にも耐えられるように、53万円
  かけてリフォーム(公共事業費)もしています。

  それに借金が7500万円あり、その返済に222万円かかります。この
  借金の返済も含め、仕送り以外の生活費は年間で540万円かかる見通し
  です。

  お金は出る一方なので、奥さんもヘソクリ(税外収入)を41万円出して
  くれることになりました。

  それでも足りない分が455万円となります。これは借金で補わなければ
  ならないのですが、実は子供達が別途出してくれます。
  なので、実は、先ほどの借金総額7500万円のうち、95%にあたる7
  125万円は子供達から借りているお金であり、残り375万円は銀行
  (外国)から借りています


  子供達から借りているお金にも、ちゃんと利息を付けて返済をしており、
  今年の分が222万円、ということです。

  実は、養子が経営する銀行がその借金を全額肩代わりすることも可能です。
  その場合、アベさんが支払った利息は、その銀行の収入、すなわちアベさ
  んの収入となってしまいます。さすがにそれでは申し訳ない、ということ
  で実行はしていません。

  その代わり、養子には「将来たくさん儲ける人になるように、今勉強して
  いる弟や妹たちに多額の投資をしてください。そのためのお金なら長期返
  済・低利息で貸しますよ。」と言われ続けていて、実際、毎月のように貸
  し出し利率を下げてきてくれています


  「そう言えば、先日、嫁さんが『ドル預金が長いこと目減りしていたけれ
  ど、最近の円安ドル高で少し戻したみたい』と喜んでいたことだし、それ
  なら養子にもう少しお金を借りて、今勉強している子供達が独立するため
  の資金援助をしようかな」と考えるアベさんでした
。”

つまりこの「アベ家」を国家として考えると、

  ○収入は5000万円
   このうち、現在アベさん個人が自由にできるお金は431万円で、子供
   達に利息を払って借金したお金が455万円ある。
  ○海外投資による収入が年100~200万円
  ○その結果の資産は3000万円
  ○どうしても返済しなければならない借金は375万円

であり、他の家(外国)から見たら、「何を悩んでいるの?」と言った話
なんですけれどね。

コスモクリーナー

 飛ばすのはレーダーだけじゃない中国。

○日本、中国から「大気汚染物質」飛来に注意呼びかけ 環境ビジネスには商機も―中国報道
 http://news.livedoor.com/article/detail/7368998/

 “日本の地方政府は中国との環境提携を拡大すべきだ。これは日本企業にとって
  得がたいチャンスだ。そのほか、大学や各研究機構間の協力も必要だ。”

断る。  ドあつかましい。

…ただ、困ったことに、日本国内にも「中国を助けろ」と力説する輩が。

○(朝日新聞社説)中国大気汚染―改善は日中の利益だ
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130130-00000002-asahik-soci

 “中国の大気汚染が深刻だ。北京などの広い範囲が、有害物質を含んだ
  濃霧にたびたび覆われている。

  ひとごとではない。中国の汚染が風に流されて日本に影響する「越境
  汚染」も起きている。両国経済は緊密で、中国で暮らす日本人は14
  万人に上る。

  中国政府は、改善を急ぐべきだ。日本が優れた環境技術で協力すれば、
  双方の利益になる。


 “中国への政府の途上国援助(ODA)はほとんど打ち切られたが、民
  間で出来ることも多い。 日本の自治体が呼びかけ、中国との環境ビ
  ジネス拡大を目指す動きも出ている。 先端技術を守る工夫は必要だが、
  日本企業にとってビジネスチャンスでもある。大学など研究機関の連
  携も有益だ。 日本政府はODAで培った経験も生かし、積極的に橋
  渡しや後押しをするべきだ。



○(読売新聞社説)中国大気汚染 成長至上主義の限界露呈した
 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20130117-OYT1T01613.htm?from=ylist

 “環境対策が遅れれば、その代償は一層大きくなる。そのことを習近平
  政権は十分に認識し、万全の対策を講じるべきである。

  中国の大気汚染は人ごとではない。黄砂と同様に、偏西風で日本や韓
  国など周辺国へと拡散し、一定の越境汚染は避けられない。

  中国からの飛来とは断定できないが、基準を超える微小粒子状物質が
  日本で観測されている。今後も警戒を要するだろう。

  日本は中国との戦略的互恵関係を構築しようと、省エネ・環境協力を
  前進させてきたが、どこまで効果をもたらしたのか。

  中国は原子力発電所十数基を運転させ、50基以上の建設を計画して
  いる。万一、原発事故が発生すれば、日本への影響は計り知れない。
  この分野でも日本が中国に協力できることは多いはずだ。


  日本は中国に対し、環境問題の重要性を粘り強く訴え、中国が日本の
  公害対策のノウハウを活用するよう働きかける必要がある。”

「ここで協力すれば中国の日本に対する好感度も上がり、日中友好が促進される」はずがないのは、わかってるだろ。

だいたい、中国自身が自ら改善しようと言う努力が必要にもかかわらず、

○中国政府がディーゼル燃料の環境基準強化へ、深刻な大気汚染で
 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE91000T20130201

 “中国政府は近く、自動車用ディーゼル燃料の環境基準を強化する。北京
  など複数の大都市が深刻な大気汚染に見舞われているため。ただ、強制
  的な基準の適用は2年先になる見通し
。”

おぃ、おぃ。どこまでやる気あるのか。自分たちの資源はすべて経済成長に注ぎ、環境保護等コスト面は日本に負担してもらおうってのは、自国民を飢えさせて軍備強化にひた走る北朝鮮と構図は一緒。北朝鮮にいくら人道支援をしたところで、まったく状況が改善しないことから理解すべきじゃねぇか?

 「そうは言っても、日本に有害物質が飛んでくるし…」

ということで、どうしても技術支援をするなら、ど~せ技術はパクられるから、その技術が陳腐化するまでの期間の代金として相場の5倍くらいの金額、後、難癖つけて「設備を置いていけ」と言われるだろうから、プラス設備代くらいを先払いさせるというのが条件かな。

 個人的にはそんな余裕があるなら、有害物質を含んだ大気をクリーンにする技術開発に政府が資金を投入した方がマシだと思うが。「コスモクリーナー開発プロジェクト」とかネーミングして

 これが今回の大気汚染に効果的かどうかはわかりませんが、例えば光触媒塗装のある建物なら、周りの大気を浄化する機能もあるし、

○ハイドロテクトの用途・効果
 http://www.toto.co.jp/products/hydro/effect01.htm

もっと研究がすすめば、日本の大気“だけ”綺麗にする技術が開発されるんじゃないかな。マジで

レーダー照射事件

 中国海軍の艦艇が海上自衛隊の護衛艦とヘリコプターに射撃管制用のレーダーを照射していたことに対する毎日新聞の社説がひどいもんですな。

○中国海軍:レーダー照射 安倍政権へのいら立ちが背景か
 http://mainichi.jp/select/news/m20130206k0000m030077000c.html

 “安倍首相が習氏への親書で日中関係の重要性を強調しながら、関係改善に
  向けた具体的な対応がないことに中国側は不信感を募らせている。”

…あのさ、安倍首相が習氏に親書を渡したのは、関係改善のための具体的な対応とは思わんのかね? それに、

 “対中強硬姿勢を崩さない安倍政権に対する中国側のいら立ちがある可能性
  が高い。”

とあるけれど、貴紙は何をすれば「対中強硬姿勢が崩れた」と思うのかね?

 “尖閣問題で中国が一方的に譲歩することはあり得ない考えを改めて示した。”
 “日本側に歩み寄りを促したのもそのためだ。”

と言っているところを見ると、「日本が譲歩しろ」と主張しているのかね? 一応、

 “レーダー照射が軍独自の判断だった可能性もある。”

とは書いているけれど、毎日新聞の主張としては、「安倍首相は対中強硬姿勢を崩していない」と断定し、したがってレーダー照射の理由としては、「中国側のいら立ちがあるから」という「可能性が高く」、一方で「軍独自の判断たった」という「可能性もある」、と推測しているってことですな。

 尖閣問題がエスカレートしたのは、石原氏による「尖閣を都が買い上げる」発言から、さらなる人気低迷を恐れた民主党が急遽「国有化する」と発言したことがきっかけと中国は主張していますが、そもそもは、2010年の酔っ払い船長による尖閣沖の「漁船体当たり」事件がきっかけ

 尖閣は歴史的にも国際法上も日本の領土であり、それにちょっかいを出し、エスカレートしてきたのは中国。そもそも日本が譲歩する必要は全く無い問題。とは言え、別に中国との喧嘩を望んでいるわけでもないですから、どのようなことにせよ、まずは話し合いで解決すべきでしょう。この点は毎日新聞とて異論は無いはず。昨年の9月はそう主張していたよね?

○社説:尖閣と日中対立 対話解決に全力挙げよ
 http://mainichi.jp/opinion/news/20120918k0000m070111000c.html

にも関わらず、相互の主張している内容が良いとか悪いとか言う次元とは異なる「レーダー照射」という宣戦布告ともとれる行為を批判することなく、「日本が強硬姿勢を崩さないから」と、あたかも「日本が引き起こした」と言わんばかりの主張をするのは、極論すれば「意見が対立して事態が硬直化した場合は、武力行使をして構わない」という主張と変わりがありません

 この点については、朝日新聞ですら中国を批判しています。

○レーダー照射―危険極まる中国の挑発
 http://www.asahi.com/paper/editorial20130206.html

 “状況に不明な点は多いが、一歩間違えば軍事衝突に発展しかねない危険な挑
  発行為だ。断じて許されるものではない。日本政府が、中国政府に抗議した
  のは当然である。 ”

また、

 “日中間ではここに来て、関係改善を探る動きがようやく始まっていた。

  先月には、公明党の山口那津男代表が安倍首相の親書を携えて訪中。会談し
  た習近平(シーチンピン)総書記は、日中関係の発展のため大局に目を向け
  るよう求めた。”


と、安倍首相が親書を渡した件(実際には公明党山口代表が対応しましたけれどね)については、ちゃんと関係改善のための具体策として評価しています。

 それに、肝心の中国ですら「やっべぇ~」と思っているフシもあって、

○レーダー照射、中国指導部内で慎重に対応検討か
 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130206-OYT1T01084.htm?from=main3

○レーダー照射 中国外務省「知らぬ」一点張り 軍の単独行動 印象付け
 http://sankei.jp.msn.com/world/news/130207/chn13020707080001-n1.htm

今のところ中国政府の態度を明確にしていません。

 朝日新聞は「従軍慰安婦」記事を捏造し、日本の評価を貶めた前科がありますが、実は、毎日新聞も捏造記事を垂れ流し、日本の評価を貶めた前科があります。

○毎日デイリーニューズWaiWai問題
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%8E%E6%97%A5%E3%83%87%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BAWaiWai%E5%95%8F%E9%A1%8C

日本の報道機関として、日本の国益を損なう記事を垂れ流したうえ、「(消費増税を主張していたにもかかわらず)国民の皆さまのお役に立っているから、消費税率の軽減を」などと主張することを恥ずかしいと思わんのかな、この新聞。

日銀、どう動く? その2

 おかげさまで天気予報が外れ、こちら東京は積雪を免れることに^^。ってことで(ってこともないか)、昨日アップした「日銀、どう動く?」の続きを。

 昨日、日銀は「デフレは人口減少のせいで、金融政策ではどうにもならないから、俺たちは悪くないも~ん」と言いたいがために、都合のよいデータのみを見せている、ってなことを書きましたが、実はこれ以外にもちょくちょく細かいウソを。


 「アベノミクス」は、昭和恐慌期の高橋是清蔵相の政策をモデルにしていると麻生蔵相が明言されていますが、

○麻生財務相:「高橋是清を模倣」、デフレ対策-数年以内に経済復活へ
 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MHMCNW6KLVR501.html
 
 “麻生太郎財務相は3日、日本経済の再生に向けたデフレ対策について、
1930年台に発生した昭和恐慌の際の高橋是清蔵相の対応策をモデルにし
ていることを明らかにした。政策が着実に取られれば数年で経済復活が
遂げられるとしている。 ”  

この、高橋是清蔵相の政策について、白川総裁は下記のように語っています。

○COME ON ギモン:経済 です
 http://www.yomiuri.co.jp/job/biz/qaeconomy/20121207-OYT8T00609.htm

 “日本では1932年(昭和7年)、高橋是清蔵相が昭和恐慌からの脱出を
  目指し、日銀による国債引き受けに踏み切りました。恐慌からは確かに脱
  出できましたが、その後の際限のない軍事費拡大に道を開き、戦後のハイ
  パーインフレを招いたとされています。”

 “ドイツでは第1次世界大戦(1914~18年)中、軍事費調達のため、
  中央銀行が政府短期証券を引き受けた結果、1923年には毎日1.6%
  物価が上昇するハイパーインフレが起き、パン1個に4280億マルク
  (大戦戦費の約3倍)の値段がついたそうです。”


高橋是清蔵相による「デフレ脱却」という事実に対しては、「そのために際限の無い軍事費拡大に道を開き、戦後のハイパーインフレーションを招いたとされている」とそのデメリット面を強調
もちろん、日銀が指しているのは「日銀による国債の直接引き受け」であって、アベノミクスは今のところ「建設国債の市場からの買取」という点に違いがあります。

まぁ、その点は誤差のうちとしても、白川総裁の説明、不思議だと思いませんか? 「(高橋是清蔵相の政策が)ハイパーインフレを招いた(と言われている)」と発言しながら、その後、数字を持ち出している例がドイツ。

 理由は簡単。戦後の日本の数字を出しちゃうと、ハイパーインフレじゃなかったことがばれちゃうから。財務省が明確に白川総裁の主張を否定します。

○戦後インフレーションとドッジ安定化政策<大蔵省財政金融研究所「フィナンシャ
ル・レビュー」November-1994>
 http://www.mof.go.jp/pri/publication/financial_review/fr_list2/r33/r_33_001_024.pdf

 “1945年9月を基準とした自由・闇価格ベースの消費財物価指数を見ると, 
  物価水準は1949年4月にピークを記し,3年7か月の間に8倍の増加を示
  した(図1;図2)。これは倍率から言うと,公定価格ベースの上昇の10分
  の1以下である。また,この間の物価上昇を上昇率で見ると,連続複利計算
  したインフレ率は月率で4 . 9%,年率で59%であり,公定価格ベースのイ
  ンフレ率の概ね2 分の1 であった。しかし,いずれの基準で見ても,月次
  5 0%の物価上昇率をハイパーインフレーションの基準とした,Cagan(195
  6)の古典的な定義から言うと,わが国の戦後インフレはハイパーインフレ
  ーションからはほど遠いものであった


 それに「高橋是清蔵相の政策が軍事費の拡大に道を開き」ってところもねぇ…明らかにウソ

 高橋是清翁は1934年(昭和9年)6度目の大蔵大臣に就任。当時、デフレ脱却を果たし、逆に高率のインフレーションの発生が予見されたため、これを抑えるべく軍事予算の縮小を図ったところ軍部の恨みを買い、二・二六事件において、赤坂の自宅二階で青年将校らに胸を6発撃たれ、暗殺されました。ってことで、別に高橋蔵相の政策がその後の歯止めの利かない財政支出の道を開いたのではなく、むしろ、その逆。これまた、財務省が白川総裁の見解を否定してくれています。

○財務省今昔物語
 http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_1006357_po_zaisei04.pdf?contentNo=1

 “皇道派青年将校1400余人によるクーデター「2.26事件」が発生。この事件
  を契機として軍部は政府部内での主導権を確固たるものにし、それと併せて、
  高橋の公債漸減主義は放棄されることとなった。

  「2.26事件」は僅か4日間の出来事であり、叛乱を起こした将校たちは厳し
  く処断され解決した。しかし、斎藤内相、高橋蔵相などが暗殺されたこの事
  件がその後の日本の進路決定に与えた影響は大きかった。財政に限ってみて
  も、陸軍の要求を抑えてきた高橋にかわる人物はその時期においては見出し
  難く、その後は、軍部優位の下で、ますます困難な財政運営を強いられるこ
  とになったのである。”

こんなもん、数字を見ても明らかですけれどね。実際に、高橋蔵相が「積極財政」政策を取っていたのは1932年と33年の2年間。デフレからの脱却を図った時点ですぐにインフレ懸念から引き締めに掛かっており、その後、高橋蔵相が暗殺された翌年の1937年に一気に積極財政に

○統計表一覧(財務省) 財政支出推移
 http://www.mof.go.jp/budget/reference/statistics/data.htm
 
 年度   財政支出   前年比   
 1927 1,765,723,080 111.8%
 1928 1,814,855,011 102.8%
 1929 1,736,317,055  95.7%
 1930 1,557,863,732  89.7%
 1931 1,476,875,265  94.8%
 1932 1,950,140,623 132.0%
 1933 2,254,662,236 115.6%

 1934 2,163,003,905  95.9%
 1935 2,206,477,933 102.0%
 1936 2,282,175,801 103.4%
 1937 2,709,157,483 118.7%

 これだけ見ると「円高を放置し日本経済を疲弊させ、代わりに中・韓の経済成長に貢献した」と言われても仕方ないかなと。しかも、この白川総裁、言ってみれば中・韓よりの民主党の置き土産、とも言えますから、意図的だったんじゃねぇか?とも思ってしまいます。

東京地方、明日は大雪の予報(T0T)

 明日(6日)の東京地方、先月14日並の大雪が予想されています…。会社休みたい…。

 それで思い出したんですけれど、ここ数日、朝日新聞の「天声人語」の内容がおかしいとの記事が。んで、これが、その朝日新聞の天声人語。

○天声人語 2013年2月2日
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:Zx_EJ53HwYMJ:www.asahi.com/paper/column20130202.html
+%E5%A4%A9%E5%A3%B0%E4%BA%BA%E8%AA%9E%E3%80%802013%E5%B9%B42%E6%9C%882%E6%97%A5%EF%BC%88%E5%9C%9F%EF%BC%89%E4%BB%98&cd=1&hl=ja&ct=clnk&gl=jp

“寒のゆるみがうれしいこの時期、小欄にも暖を求めるお便りが届く。心がほっこりする話をもっと読みたいと。百も承知ながら、読者に先を越されることがままある
  
 ▼東京で広げた声欄に「ピザ屋さん、ごめんなさい」があった。首都圏が「大雪」にあわてた成人の日、さいたま市の山口ひかるさん(10)は宅配ピザを頼む。「時間は約束できません」と言われたが、お母さんに注文してもらった
 ▼この少女を後悔させたのは、長針が二回りした待ち時間より、配達員の姿だった。全身びちょびちょ、震える赤い手でお釣りを数えている。母親は申し訳なさそうに缶ビールを手渡し、娘もとっておきの10円菓子を差し出した。投稿は「お兄さん、今度は天気のいい日にたのむからね」と結ばれる
 ▼届けてなんぼの宅配サービスに、客の心遣いは無用かもしれない。それでも、女の子は少し大人になり、若者は時給を超えた出会いを得た。雪道がもたらした寒くて温かい話。冷えたピザは、オーブンでおいしく生き返ったそうだ(以下略)”


……。不肖、私が、朝日新聞の言い回しっぽく、この天声人語に批評を加えたいと。


 朝日新聞の天声人語が、編者が“心が暖まった”という投稿を取り上げていた。雪の日にピザを頼んだ母娘が、遅れてやってきたビザの配達員の寒そうな姿を見て、申し訳なく思い、缶ビールとお菓子を渡した、という話だ。
 編者は「女の子は少し大人になり、若者は時給を越えた出会いを得た。雪道がもたらした寒くて暖かい話」で結んでいる。

 母娘、特に娘の「今度は天気のいい日にたのむからね」という発言から、彼女に他人を思いやる気持ち」が芽生えた、という点を「少し大人になり」と表現している。だがちょっと待って欲しい

 そもそもそんな雪の日に配達を頼めば、配達員が「びちょびちょ」の状態になることは想定できなかったのか。母親は「○▼ちゃんは、こんな雪の日に配達に行かなければいけないとしたらどう思う?」と問いかけ、「今日はお母さんと一緒にご飯を作ろう」と言うことはできなかったのか。「わがままな娘とそれを甘やかす母親の話にしか思えない」と言う声も聞かれなくはない

さらに言えば、寒さで凍えているであろう人間に対して「缶ビール」を差し出すあたりは、「他人を思いやる」という姿勢が今ひとつ伝わってこない。そもそも、ピザの配達員に「缶ビール」を差し出すということは、「飲酒運転幇助にあたるのではないか」と波紋を広げそうだ

また、「若者は時給を超えた出会いを得た」とあるが、この若者がその時「にっこりした」とも「ありがとうございます」と言ったとも書いていない中で、なぜこのように断言できるのかについて、議論を呼ぶのは必死だ

最近の天声人語には普通では理解できないことが記載されていることがままある。「最近の朝日は、ますます中韓よりの発言が多い」と言った声もある。もっと普通の日本国民の様々な声に耳を傾けて欲しい

日銀、どう動く?

 日銀、白川総裁が辞意を表明したことで、皮肉にもマーケットはさらに円安に

○〔外為マーケットアイ〕ドル一時93円回復、白川日銀総裁の辞意表明でやや円売り
 http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK060667920130205

まぁ、この方、民主党の「置き土産」的なところがありましたし、反アベノミクスでもあったわけですから、少し遅かったくらいかもしれません。

 そりゃともかく、日銀の(反アベノミクスの)理由は、

 ☆金融政策ではデフレ脱却はできない
 ☆金融緩和、特に日銀による国債買取は通貨の信認を毀損する

というものです。

○日銀「成長力強化を」、政府「努力主体は日銀」
 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130123-OYT1T00382.htm?from=main2

 “2%のインフレ目標の実現に向け、政府と日本銀行のせめぎ合いが早くも始まって
  いる。日本銀行の白川方明(まさあき)総裁は22日、金融政策決定会合後に記者会
  見し、2%のインフレ目標について、「かなり思い切った努力が必要だ」と述べ、
  金融緩和だけでは目標達成が困難であることを強調した。総裁は「成長力強化の取
  り組みが非常に重要だ。政府も民間も日銀もそれぞれの立場で努力することが大事
  だ」と訴えた。”

デフレは成長力強化への取組が重要=金融政策ではどうしようもない、ってことで、要するに「別にデフレなのは俺たちのせいじゃないもんね~」との発言。…これ、実は今に始まったことじゃございません。2012年の8月に日銀は以下のレポートを発行。

○日本の人口動態と中長期的な成長力:事実と論点の整理
 http://www.boj.or.jp/research/brp/ron_2012/data/ron120831a.pdf

 “少子高齢化の進展に伴って消費者の嗜好が変化していく中で、供給側がこうした
  変化に十分対応できず、需要の創出が停滞すると同時に、既存の財やサービス
  において供給超過の状態が生じやすくなったことが、物価の下押しにつながって
  きた可能性もある。”

要は、「人口が減ってきているからデフレになった(んであって、俺たちのせいじゃない)」と主張しているんですが、その根拠として、

 “少子高齢化の進展が中長期的な成長力に対して大きな影響を与える以上、その
  波及は物価上昇率にも及んでくる。実際、わが国と経済発展段階が近く、かつ
  少子高齢化の影響が何らかの形で経済に及んでいると考えられるG7諸国につ
  いて、生産年齢人口増加率と物価上昇率をプロットすると、2000年代には、
  両者の間に正の相関が観察されるようになっている。また、OECD加盟国の
  うち比較的所得が高い国から構成される開発援助委員会メンバーにサンプルを
  広げても、生産年齢人口増加率と物価上昇率の間には、正の相関関係が観察
  れる”

と主張しています。…実に面倒くせぇ奴等だ。

 まず第一に相関=因果関係ではありません。

有名な「オムツを購入する人はビールを購入する」という相関は、「おそらく、オムツを買う人=赤ん坊がいる人は外食が減るので、自宅でビールを飲む人が多いだろう」という仮説がありますから、「オムツを買う人はビールを買う確率が高い」という因果関係はあるかもしれません。しかしながら、なぜビールであってワインじゃないのか、という疑問もありますし、さらには「ビールを買う人はオムツを買う」ってのが因果関係かもしれない。

 同じように「少子化高齢化=人口が減少するから物価は下落する」が正しいとは限りません。この場合、「デフレのため、年々生活が苦しくなるので結婚も、したがって出産もできず、結果、人口が減少している」といった仮説だって言えますから(私はそう思っていますけれど)。

 それに、「OECD加盟国のうち比較的所得が高い国から構成される開発援助委員会メンバーにサンプルを広げても、生産年齢人口増加率と物価上昇率の間には、正の相関関係が観察される」と主張していますけれど、ここに分析の初歩的なミスリードが含まれています。

 それを暴いてくれているのが、内閣府。

○平成23年版 経済財政白書
 http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je11/pdf/p01022_1.pdf

 “90年から2010年にかけて、生産年齢人口の変化率と物価上昇率の間には明
  確な相関関係は確認できない。95年以降、日本の他に、イタリアやドイツ、ハ
  ンガリー等において生産年齢人口の減少が見られたが、同時に物価下落が生じた
  国は日本だけである。また、2000~2005年においては、香港でも物価下
  落が生じているが、生産年齢人口はプラスとなっており、生産年齢人口の減少が
  物価下落の必要条件ということもいえない。当時の香港では、不動産バブルの崩
  壊が生じており、資産価格の下落とともに一般物価も下落した”

と、こちらは相関すら明確に否定。んじゃ、なんで日銀のレポートは相関しているのか。その秘密がこちら。

 “2005年から2010年における関係を見ると、統計的には有意ではないが、
  傾向線としては、緩やかな正の関係、すなわち生産年齢人口の増加率が高い国ほ
  ど物価上昇率が高い傾向が観察される。(略)ただし、生産年齢人口が減少して
  いる日本、ドイツ、エストニア、ハンガリーについては、物価上昇率はまちまち
  であり、5%を超える物価上昇率のハンガリーから物価下落の日本まで相当の幅
  がある。ここでも、生産年齢人口の減少と物価下落が併存しているのは我が国だ
  け
である。”

先ほどの日銀のレポートでは、“対象国をOECDに広げた”としていますが、脚注を見ると“対象国はOECD開発援助委員会のメンバーから欧州連合を除く23か国”としています。OECDは現在34カ国ありますから、つまりはその3分の1を外したことになります。つまり、「物価下落率と人口減少率には相関がある」という自己の主張に都合の悪いデータを外している、ということです。 (続く)

政府・日銀共同声明

 ちょいと前に、政府と日銀による共同声明が発表されました。

○政府・日銀「共同声明」の骨子
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFL220JQ_S3A120C1000000/

う~む…。私の感想の前に、各方面の評価を拾ってみると、

○民間議員の東芝社長、政府・日銀共同声明「しっかり評価したい」
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFL220OF_S3A120C1000000/

○政府・日銀の共同声明、経済界は高く評価 経団連会長「強い決意表明」
 http://www.sankeibiz.jp/business/news/130122/bsg1301221828011-n1.htm

経済界からは概ね評価する声がでる一方、毎日新聞やエコノミストなどからは批判も


○<政府・日銀共同声明>危うさはらむ協調
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130122-00000049-mai-bus_all

○物価目標2% エコノミストの採点 日銀の姿勢に残る不信
 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130122/fnc13012221090024-n1.htm

要約すると、評価されているのは

 ・日銀が政府と協同で大規模な金融緩和を行うことを宣言したこと

であり、批判されているのは、

 ・日銀の独立性が保てなくなるのではないか
 ・政府の成長戦略が不明


という点です。

 んで、私自身の意見はと言うと… まずは大きな不満点。

 “■政府

  ・経済再生のため、機動的なマクロ経済政策運営に努める。

  ・日本経済再生本部の下、革新的研究開発への集中投入、イノベーション基
   盤の強化、大胆な規制・制度改革、税制の活用など思い切った政策を総動
   員し、経済構造の変革を図る。

  ・日本経済の競争力と成長力の強化に向けた取り組みを具体化し、強力に推
   進する。”

…アベノミクスの目玉である国土強靭化といった財政出動には触れておらず、「大胆な規制・制度改革」や「経済構造の変革」といった抽象論、しかも新古典派が喜びそうなフレーズがならんでいます。これでは「ブレた!!」と言われても仕方が無いと思いますぞ、安倍総理(不思議なことに誰もこの点を指摘していないようですけれど)。

 一方、多くの人が評価しているこの2点。

 “・物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%とする。

  ・金融緩和を推進し、目標をできるだけ早期に実現することを目指す。”

確かに2%目標を導入したことは一歩前進ですが、ただ、この消費物価ってのが曲者で…。

消費者物価には幾つか種類があるのですが、日銀が使用しているのは「生鮮食品を除いたもの」で、これをコアCPIと言います。
 んで、最近円安にぶれたのでガソリン価格が上昇し始めましたよね? こういった資源は結構簡単に値段が上下するので、コアCPIに影響を与えます。なので、「食料及びエネルギーを除いた指数」をコアコアCPIと言い、日本以外では食料及びエネルギーを除いた指数をコアCPIと定義しています。

 なので、この2%がコアCPIだとすると、単に原油か価格がすごく値上がりするだけでも達成したことになってしまいます。もしそんなことを言おうもんなら「ふざけんなよ!!こるぁあ凸(`д′メ)」の世界ですけれど。

 さらにその時期。「できるだけ早期に実現することを目指す」だぁ? 「近いうち」の野田前首相ぢゃあるまいし

 しかしながら「受け売り」で政策を語る政治家が多い中、安倍&麻生両氏は経済についての理解が深く、「自分が何を話しているか理解していない」なんてなことは考えにくい…と思っておりましたら、ロイターの記事にそのヒントがありました(面倒くさければ下にポイントを書きましたから、読み飛ばしても良いですよ)。

○日銀が2%物価目標と無期限緩和、政策運営には裁量余地
 http://jp.reuters.com/article/vcJPboj/idJPTYE90L07C20130122

 “今会合では、これまで金融緩和に積極的だった審議委員が相次ぎ慎重な提案
  したのも特徴だ。佐藤健裕委員と木内登英委員は2%目標を掲げることについ
  て、実現が難しく政策の信認を毀損すると理由で反対した。宮尾龍蔵委員は
  「ゼロ金利と資産買入でそれぞれの継続期間設定を提案した」(白川総裁)。”

 “日銀は22日まで開いた金融政策決定会合で、2%の物価上昇率を新たに「目
  標」と明確に定め、2014年以降期限を定めず国債などを買っていく無期限
  (オープンエンド)型の新たな金融緩和強化策を打ち出した。
  共同声明で政府との連携強化を迫った安倍政権の強い要請を受けた結果だが、
  白川方明総裁はバブルが発生した場合の政策運営は「日銀が責任をもって判断
  する」とも指摘。政策運営面での自主性は堅持する考えを示した。追加緩和と
  言いつつ、13年中は資産の買い入れペースを増やさない
など今後の追加緩和
  期待も温存した格好だ。”


○政府・日銀が共同声明、大胆な緩和で「三の矢」へ時間稼ぐ G20が正念場
 http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK059615520130122

 “政権交代後に「安倍首相が非常に力を入れてきた案件」(先出の政府関係者)
  である共同声明の策定作業は難航した。最後まで調整が続いたのは2%の物価
  目標の達成時期をめぐる表現だった。バブル期以降、日本で消費者物価2%以
  上が安定的に達成された経験はなく、2%の物価水準達成は日銀にとっては高
  いハードルだ。実現性が伴わなければ、中央銀行の信認も問われることになる。
  物価目標達成に向けた決意を示したい政府との攻防が続いた。

  安倍首相周辺では2年以内の物価目標達成を主張する声もあがり、「中長期の
  目標」と位置付けることからスタートした議論は、「長期はない」とする安倍
  首相の意向を反映して「できるだけ早期に(目標を)実現することを目指す」
  で決着
した。共同会見で甘利経済再生相は「中期より、さらに、できるだけ早
  期に(となり)こちら側に近づいた」と述べ、首相の意向が色濃く反映した経
  緯を明かした。”

 “日銀が2%の物価目標設定と追加金融緩和を発表したこの日、市場ではいった
  ん買われた株価が円高を受けて下落するなど、乱高下した。政府内では、6月
  にまとめる予定の成長戦略について、まとまったものから順次示して市場の期
  待をつないでいく必要があるとの声
も出ている。”

 “安倍政権の大胆な金融緩和路線で円高基調は修正されつつあるが、急ピッチな
  円安進行に、ロシア中銀や独財務相、米国地区連銀総裁などから批判が出始め
  ている。共同声明で、経済再生の起爆剤として踏み込んだ「次元の違う」金融
  政策は、緩和強化による自国通貨安を増幅しかねず、政府・日銀が円高是正を
  進めるには関係各国の理解を得ることが急務だ。”


ポイントは、

 ・日銀は、そもそも物価目標設定&達成時期明に渋っていた一方、安倍総理は
  この両者に非常にこだわっていた

 ・日銀の国債買い入れなどの金融緩和は2014年度以降であり、13年度中
  は今までと変わらない

 ・諸外国で緩和強化に対する批判が起きはじめている。

と、上述のとおり「消費者物価指数として、コアCPIなのかコアコアCPIなのか不明」あたり
でしょうか。

 ここから先は、完全に私の想像にしか過ぎませんが、

 ☆日銀としては、本音では量的緩和なんざやりたくないと思っているわけで、
  それをしなくても良いように本格的な量的緩和は2014年度からとし、
  その間、円安が進んでエネルギー関係が物価高になってコアCPIが2%
  となれば「はい目標達成!」と言う形で幕を引きたい。

 ☆なお、諸外国からの反論をしばらくはこの内容でかわすことも可能。

 ☆政府としては、政権発足以後「リップサービス」だけで円安&株高が進行
  したことで、国民の支持率も高まっており、夏の参院選まで円高&株安基
  調に戻ることは避けたい一方、景気回復を図るためには、公共事業が実際
  に施行され、さらに6月頃にまとめる成長戦略策が実行に移される必要が
  あり、まだしばらくは時間がかかる。

 ☆したがって、不十分ながらあいまいな2%目標を取り急ぎ公表すると共に、
  規制緩和といった、発言力のある経済界・さらにはTPPを推進したい米
  国が喜びそうな抽象的な内容を公表。

ということで、ロイターの記事の標題のように今回の共同声明は「時間稼ぎ」ってことであり、6月にまとめる成長戦略を少しでも前倒しで公表&実行することが鍵になってくるかと思います。

春の訪れ

 昨日はこちら東京もポカポカ陽気。本当は遠出をしようかとも思いましたが、妻も私もちょいと疲れがたまっており、それに遠出して帰りが遅くなると寒くなるかもしれない、ってのがあったので、家でのんびりした後、二人でマッサージ(これはいずれアップするかもしれません)。

 んで、夕飯は何度もご紹介しておりますが、綾瀬駅前の「まの」さんに。

 まだまだ寒い日が続くようですが、「まの」さんには「春が到来」。ってことで、一足早く「春」をお届け。
 
 新玉ねぎの串揚げ
新玉ねぎ

 キス、ふきのとう、生のりの天ぷら
キス_ふきのとう_生のり


 このあたりで、日本酒が飲みたくなったので、八海山のしぼりたて原酒「越後で候」の青ラベル、通称「青越後」を(すいません。写真撮り忘れました…^^;)。おつまみは最初に油ものだったので、お刺身を。

 金目鯛刺
金目鯛刺

 ホタテ刺
ホタテ刺


 んで、最後はマグロ納豆丼で。
マグロ納豆丼


 こちらのマグロ納豆丼のマグロは、中トロに近く、お得感のある締めの一品。もっとも「まの」さんの場合、どれもこれも「この値段で出しちゃうのか~?」というレベルの新鮮でうまいモノばかりですけれどね^^。

味処 まの
TEL:03-3690-0966
住所:足立区綾瀬2-23-3


安倍政権の政策 アベノミクスその9

 さて、一応アベノミクスについては、今回で最終回(のつもり)。

 前回の日経の記事にも「国際社会では四面楚歌(そか)の円独歩安現象であるが」ってな記載があるとおり、日本のマスコミは、アベノミクスが世界的に批判されている論調の報道が目立っていましたが、前回紹介したとおり、大きな影響力のある国の中で、表立って批判しているのはドイツくらい。

 んじゃ、なぜ、ドイツが日本に対して文句を言っているかと言えば…そりゃ、ドイツが困るから。ってのは、ドイツは日本と並んでモノづくりに生真面目な国、ではありますが、日本とは決定的な違いが。
 度々申し上げているとおり、日本はGDPが輸出に依存する割合は10~15%程度と内需依存型経済なんですけれど、ドイツは40%弱を依存する外需依存型経済。この割合は、中国や韓国と良い勝負

輸出依存

○統計局ホームページ(http://www.stat.go.jp/data/sekai/09.htm)より作成

 しかも、輸出の6割は欧州。つまり、ドイツはGDPの四分の一程度を欧州への輸出に依存している国家、ということになります(ユーロ圏だと4割なので、GDPの16%)。

○輸出統計(国・地域別)(ジェトロ)
 http://www.jetro.go.jp/world/europe/de/stat_02/

 なんでこんなことになっちゃうかと言えば、通常、貿易黒字になるとその国の通貨は高くなり、逆に貿易赤字になると通貨は安くなります。んで、ドイツは貿易黒字を続けているので、マルクは…強くなっていたんですが、今はユーロですからね。ユーロはドイツの実力ほどは高くならない。一方で、ユーロ圏の貿易赤字国は、本来なら自国通貨が安くなり、結果輸出がしやすくなるんですけれど、やはりユーロを使用しているから、自国の実力以上の通貨高のまま。したがって、ドイツは輸出がしやすいままの一方、ギリシャ、スペイン等は貿易赤字が膨らむ一方。実はこれがユーロ危機の本質。
 逆に言うと、今のドイツの繁栄の一部は、危機に瀕しているユーロ圏国家の犠牲の上に成り立っているとも言えます。 

 そりゃ、外需で儲けられるなら、内需転換に苦労するよりも今の枠組をキープするたに必死になりますわな。

 したがって、ドイツは危機を迎えた各国に対して緊縮財政&増税のみを要求し(ってか、まぁユーロの枠組ではとりあえずはそれくらいしか方法が無いってのも確かですけれど)、ますます事態を悪化させていますが、そんな折、同じく巨額の累積政府債務&財政赤字の日本が金融緩和だけではなく、「積極財政も!」と言っただけで、円安&株価上昇。そりゃ、「日本は通貨安政策をやめろ!」とでも言わなきゃ、ユーロ圏の危機に瀕している国から「ドイツはもっと他国を支援すべきだ!じゃなきゃユーロを離脱するぞ!」と言われかねませんからね

 ここへ来て、各国によるアベノミクスへの批判がトーンダウンしているのは、アベノミクスが輸出増を目指した、意図的な円安誘導策ではないこと、世界屈指の巨大市場を持つ日本の内需が拡大すれば、日本への輸出が伸びる可能性があること、日本の景気が回復すれば、日本からの海外投資が増えること(国内に資金が無い国が多い中、これを期待する国は結構ありますから)がわかってきたからだと思います。

安倍政権の政策 アベノミクスその8

 前回の続きですが「あの韓国がトーンダウンするのはなんか変なの」と思っていたところ、

○ダボス会議で円安誘導との批判なかった=甘利経済再生相
 http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK059949920130128

 “甘利明経済再生担当相は28日、臨時閣議後の会見で、スイスで開催された世界
  経済フォーラム年次総会(ダボス会議)では日本に対する円安誘導批判はなく、
  国際通貨基金(IMF)や経済協力開発機構(OECD)などから日本の政策が
  支持されたとの認識を示した
。円安誘導批判をしているのは、自国経済への打撃
  を懸念する一部の国にとどまっており、日本がデフレ脱却からの体質改善の期間
  であることをしっかり説明していきたいと述べた。

  日本の大胆な金融緩和路線が為替円安を誘導しているとの海外の批判に対して、
  甘利担当相は出席したダボス会議で日本の立場を説明。ダボス会議では「円安誘
  導だという指摘はなかった」とし、IMF専務理事やOECDのグリア事務総長、
  カナダ中銀総裁など主要機関から「日本の政策が支持された」
と述べた。

  こうした日本の立場を説明した後に「政策を危惧(きぐ)しているという発言は
  ひとつもなかった」とし、理解が得られとの認識を示した。

  一方で、円安誘導批判は「ごく一部の国からだ。具体的にはドイツ。何となくそ
  ういう思いをもっていると言われているのは韓国、中国など」
とし、日本の輸出
  力・競争力の向上で自国経済への打撃を心配してのことだろうとした。”


な~るほどね。ほとんどの国が日本の政策を支持。韓国、「旗色悪し」と思ったんでしょうね。さすが「事大主義」が染み付いた国家だこと。

 とは言え、日本のマスコミもあまり偉そうなことは言えないんですけれどね。例えば、このソロス氏の発言は日本経済新聞でも取り上げていますが、

○ソロス氏、通貨戦争・円安に警戒感
 http://www.nikkei.com/money/gold/toshimagold.aspx?g=DGXNMSFK25009_25012013000000
 http://www.nikkei.com/money/gold/toshimagold.aspx?g=DGXNMSFK25009_25012013000000&df=2
 http://www.nikkei.com/money/gold/toshimagold.aspx?g=DGXNMSFK25009_25012013000000&df=3

 “世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席中の著名投資家ジョージ・
  ソロス氏が米国経済テレビ局のインタビューで円安についても言及した。

  「通貨戦争が潜在的な最大のリスクだ。ドイツは緊縮の道を歩んでいるが、他
  の主要国は量的緩和の道を選択している。ユーロ圏は量的緩和せず、ユーロ
  高の結果、ドイツ経済はリセッションの可能性がある。日本も長年にわたるデ
  フレからの脱却のため、ついに量的緩和政策に乗り出し、その結果、円安が生
  じている。安倍政権がデフレ脱却を実現させるため強い決意で臨んでいる。日
  本は明確な結果を出さねばならない」

  インタビュアーの「通貨戦争は? 円安は続くか」との畳みかけるような質問
  に対して、日本を名指しで非難することは避けたものの、「currency war
  (通貨戦争)」のリスクに言及した。

  すでにドイツからは、日銀が政府の圧力に屈したとのワイドマン独連銀総裁に
  よる批判論が伝わってくる。「外国為替レートの政治化」に強い懸念を示して
  いるのだ(以下略)”

これもねぇ…。見出しを「ソロス氏、通貨戦争・円安に警戒感」として、“日本を名指しで非難することは避けたものの、「currency war(通貨戦争)」のリスクに言及した。」の後に、「すでにドイツからは、日銀が政府の圧力に屈したとのワイドマン独連銀総裁による批判論が伝わってくる。」と書けば、大抵の人はソロス氏が日本を批判しているとの記憶しか残らんでしょうね

 んで、この記事はご丁寧に三ページに及びますが、実はこれ以降、ソロス氏の発言に関して言及された箇所は出てこなくて、もっぱら、ドイツが日本を批判していることにページを割いています。

 もっとも、この方の主張は「ちゃんとできる政治家は少ないだろうけれど、世界に向かって日本は言うべきことを言うべきだ」、んで、さらに「英語で主張すべきだ」と、別の方向に批判が飛んじゃっています。

 “国際社会では四面楚歌(そか)の円独歩安現象であるが、甘利氏のごとく、公
  の場で毅然と主張すべきは主張すべきであろう(何をするわけでもない、とま
  では言い難く、政治家主導の円安と言われると、否定できない面もあるが)。”

なに、甘利氏だけでなく、麻生氏も主張するようでっせ

○「円安誘導」批判、G20で麻生副総理が反論へ
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130201-00000020-yom-bus_all

ってことで、このシリーズも次で最終回の予定です。長くてすいません…^^;
プロフィール

tatsusae

Author:tatsusae
会社に長時間いると飽きてしまうという、組織人としては致命的欠点を持つ、仮面サラリーマンです

保有資格
AFP、宅建、初級シスアド、簿記3級、証券外務員2種等々

特技
統計(日本計算機統計学会員なもので)
英会話(最近使ってないから怪しいけど…。一応米国のMBAホルダーだったりします)
初級の中国語会話(なぜかできたりします)

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