スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

今度は機械受注

 GDPの四半期速報については、「プラスに転じてはいるものの、プラスの牽引役となった個人消費は猛暑・緊急経済対策等特殊要因によるところが大きく、企業の設備投資はイマイチなので、本格的な景気回復は道半ば」と言うのが実体だと説明しましたけれど、Bloombergに、機械受注に関する記事がありました。

○4-6月の機械受注がリーマン前の水準に回復-6月は2カ月ぶり減少
 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MRFZJX6JIJUP01.html

 “4-6月期の機械受注は2008年のリーマン・ショック前の水準に回復した。
  6月単月では前月比で2カ月ぶりに減少したものの、前月の伸び率が高かっ
  た反動もあるとみられ、内閣府は基調判断を上方修正した。

  内閣府が13日発表した機械受注統計(季節調整値)によると、民間設備投資
  の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」は、4-6月期に前期比6.8%
  増の2兆2999億円となった。伸び率は06年4-6月期以来、額は08年7-9
  月期以来の水準。

  一方、6月単月は7774億円で、前月比2.7%減だったが、減少率はブルーム
  バーグ・ニュースの事前調査 による予測中央値(同7.0%減)を下回った。
  内閣府は6月の基調判断を前月の「緩やかな持ち直しの動きがみられる」か
  ら「緩やかに持ち直している」へ変更した。 ”

機械受注は民間設備投資の先行指標であり、この数値が上向けば半年後くらいに設備投資も上向くとされています。んで、Bloombergはこの数値が「リーマン前の水準に戻った!」と報じているわけですが…上の記事、何かおかしくないですか?

単月ベースで見ると6月は前月比マイナスなのに、「リーマン前の水準に回復」って。もちろん、標題にあるとおり4~6月期という四半期単位での比較なんですけれどね。

 ってことで、「統計表一覧:機械受注統計調査報告」を直接見に行って見ましょう♪

 「伸び率は06年4-6月期以来、額は08年7-9月期以来の水準。」と言っているので、まずは伸び率。

機械受注率推移

 確かに、2006年4~9月以来の伸び率となっています。問題は、額の方。

機械受注額推移

 う~ん…私がチェックした範囲では、2009年1~4月以来、おまけして2008年10~12月期以来だと思うんですが…。ってか、まぁ、そのあたりの細かいところはともかく、このグラフを見ても明らかなとおり、実額でリーマンショック前の水準と言えば概ね3兆円超え。したがって今4~6月期の2兆2999億円なんざ、とてもリーマンショック前の水準とは言えません

 このあたりは書いている新聞社側も良く分かっているようで、例えば東京新聞の場合、

○機械受注 リーマン前の水準回復 4~6月期
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013081302000251.html

 “内閣府が十三日発表した四~六月期の機械受注統計(季節調整値)によると、
  民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」は前期比6・8
  %増の二兆二千九百九十九億円となった。プラスは五・四半期ぶり。電気機
  械や金融・保険、運輸・郵便、通信などの業種からの受注が好調で、比較可
  能な二〇〇五年四月以降では二番目の伸び率となった。

  これを受け、内閣府は基調判断を「緩やかな持ち直しの動きがみられる」か
  ら「緩やかに持ち直している」へ、七カ月ぶりに上方修正した。ただ、七~
  九月期は5・3%減との見通しも示した。

  十二日に発表された四~六月期の国内総生産(GDP)速報値で設備投資は
  六期連続のマイナスだったものの、七~九月期以降は改善の可能性が出てき
  た。消費税増税をめぐる安倍晋三首相の判断材料の一つとなりそうだ。

  四~六月期の船舶・電力を除く民需の受注額は、リーマン・ショックが起き
  た〇八年七~九月期(二兆六千百十七億円)以来、四年九カ月ぶりの高水準。”

文章上はリーマンショック08年7~9月期以来の高水準と書いておきながら、グラフは、2012年6月以降分のみ。すると、なんということでしょう!見事に回復しているように見えるではありませんか!!!

 東京新聞のグラフ

 とまぁ、冗談はさておき、ここらあたりも消費増税のための「外堀を埋める」って奴だと思いますが、笑ってしまったのが日経。13日の朝には

○(2013/8/13 8:53 日本経済新聞)6月の機械受注、前月比2.7%減 船舶・電力除く民需
 http://www.nikkei.com/article/DGXNNSE2IPA01_S3A800C1000000/

 “内閣府が13日発表した6月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指
  標である「船舶、電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比2.7%
  減の7774億円だった。マイナスは2カ月ぶり。QUICKが12日時点で集計
  した民間の予測中央値は7.1%減だった。

  うち製造業は2.4%増、非製造業は17.5%減だった。前年同月比での「船舶、
  電力を除く民需」受注額(原数値)は4.9%増だった。

  内閣府は基調判断を「緩やかに持ち直している」に変更した。5月までは
  「緩やかな持ち直しの動きがみられる」だった。

  同時に発表した4~6月期の四半期ベースは前期比6.8%増の2兆2999億円
  だった。2012年1~3月期以来、5四半期ぶりのプラスだった。7~9月期
  は5.3%減の見通し。”

と、淡々と事実のみを伝え、全体的には「機械受注が落ち込んでる」点が中心となってたのですが、日付が変わった14日には、

○(2013/8/14 0:38 日本経済新聞)設備投資が回復の兆し 4~6月機械受注6.8%増
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1302M_T10C13A8EE8000/

 “設備投資に持ち直しの動きが出てきた。内閣府が13日発表した4~6月期の
  機械受注統計は設備投資の先行指標となる船舶・電力除く民需(季節調整値)
  が前期比6.8%増と、5四半期ぶりに伸びた。足を引っ張ってきた製造業が
  5.6%増と7四半期ぶりのプラスに転じたことが主因だ。”

「設備投資が回復の兆し」といきなりトーンが変わっています。

「指導」が入ったんですかね(-。-)y-゜゜゜
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

Author:tatsusae
会社に長時間いると飽きてしまうという、組織人としては致命的欠点を持つ、仮面サラリーマンです

保有資格
AFP、宅建、初級シスアド、簿記3級、証券外務員2種等々

特技
統計(日本計算機統計学会員なもので)
英会話(最近使ってないから怪しいけど…。一応米国のMBAホルダーだったりします)
初級の中国語会話(なぜかできたりします)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。